はじめに
「株主優待」や「配当」を考える
株式投資などの投資は、価格の上昇の利益である「キャピタルゲイン」を確保し、リターンを得ます。その中で株式投資が有利なのは、「キャピタルゲイン」だけでなく「配当」という形での「インカムゲイン」という収益が期待できることです。
以前、1980年代のバブル時代には株価に対して配当が低く、債券や銀行預金の利回りを下回っていました。しかし現在は、銀行預金金利や債券の利回りよりも配当が高い銘柄が多く見られます。
よく、冗談半分に「銀行に預金するより銀行株を買った方がリターンは大きい」と言っています。例えば、みずほ銀行に預金をすると定期預金でも0.002%程度です。
預金ならば、100万円を1年間預けると利息が20円つきます。ところが、みずほ銀行(みずほフィナンシャルグループ)の株価は1月29日現在1378.5円で、配当は1年間で75円出ています。
みずほFG株を100万円分買うと
かりに、みずほFGの株を100万円分買うと、1年間で5万4407円の配当を得ることができる計算になります。もちろん、株価は値下がりすることもありますし、配当が確実に出るということでもありません。
ただ、長期で保有できるならば、株を売らない限り当初の資金が減ることはありません。年間の利益は5万円と大きいものになります。また、値下がり幅が配当よりも少なくても、利益になります。
こうして配当でリスクを減らす、つまり株価の値下がりという失敗を帳消しにすることができるのです。値下がり分すべてを一度に帳消しにできるわけでもありませんが、時間を掛ければ失敗をカバーできる可能性も高くなります。