はじめに
真っ先に考えるべき項目とは
もちろんごく当たり前の考え方なので、否定する材料にはなりえませんが、今や億万長者となった著者クリスティー・シェン氏の考え方は、思考のスタート地点が違います。
まず、真っ先に考えるべき項目が「支出」です。
一般的に、支出は3種類に分けられると言われます。
(1)消費支出とは、生きている限り絶対に必要な支出です。例えば食べるもの、着る服、住む家などです。
(2)投資支出とは、収入を上げるために必要な支出です。株や債券といった投資というよりも、例えば新聞を読む、資格試験の勉強をするなどというものです。
(3)浪費支出とは、消費でも投資でも無い支出。いわゆるムダ遣いに分類されるものです。
(1)はゼロにすることは出来ません。そして(2)は、出来るだけ積極的に行う必要があります。当然、収入に繋げるための努力は惜しまないことが前提になります。
問題が(3)の浪費支出です。勘違いされやすいのが、たまには贅沢したい、ブランド品を買いたい、高級マンションに住みたい、というお金がかかることがダメだというわけではありません。
そのような目標があるからこそ、モチベーションを維持できたり、より稼ぐための原動力になったりするからです。
ただなんとなく、コンビニのレジに並んでいる時、横に置いてある大福やチョコレートに手が伸びていないでしょうか。ネット通販で購入した使わない健康器具が、リビングの隅に埃を被って置かれていないでしょうか。
1か月の間だけでも、ご自身の支出の全てをレシートで管理をしてみると、思いのほか無駄遣いが多いことに愕然とする人は少なくありません。
支出項目で徹底的に排除するべきは、完全に無駄な支出である「浪費支出」を削ること。
そして消費支出の中でも、見直せるコストがないかを常に考えることです。(例えば毎月の携帯電話料金などの固定費)