はじめに

インフレと不動産の関係

不動産投資という手もありますが、既に住宅購入をなされており、不動産に対するリスクはとっている状態なので追加での不動産投資はあまりお勧めではありません。

インフレがすすむと金利上昇の可能性が上がると言われています。変動金利で住宅ローンを組んでいると、金利上昇によって返済金額が上がる可能性もありますが、住宅の価値(特に土地の部分)が上がりやすい傾向になります。住宅を購入されているようであれば、現在の査定価格と住宅ローンの残債がプラスなのかマイナスなのかを意識し、債務超過になっているようであればその分を補えるだけの別の資産を構築していきましょう。

貯蓄系の保険だとインフレ負けする可能性が

現在、貯蓄系の保険に6万円と、かなりの割合を割いていると思います。貯蓄系の保険は、利回りがそれほど高くないことが多いので、長期で積み立てているとインフレ負けすることがあります。

例えば、保険購入の際に「予定利率」や「積立利率」が3%や4%などと説明されても、支払っている保険料の一部だけがその利率で運用されているので、実質の利回りは0.5%前後などということはよくあります。また、ドル建ての変額終身保険などは、いわゆる投資信託に保険機能をつけてその分手数料を乗せて販売しているものがほとんどです。長期でのインフレをヘッジしたいのであれば、現在の解約返戻金を確認の上解約し、株式系のインデックス投資信託などに切り替えることをおすすめします。株式の成長はインフレ率より高くなる傾向があります。市場全体に投資するインデックスファンドを選んでいくことで、インフレ対策にもなるのです。

バランスよく資産分散させることで安定感が増す

相談者様の場合は、すでにつみたてNISAや子どもの学費の積み立なども始められており、素晴らしいと思います。それに加えて、保険の解約や、少々の投資の増額、iDeCoなどの税制優遇精度の活用により、しっかりとした資産分散を行うことで安心感は増していくと思います。

なお、現金はインフレによって価値が下がる傾向にはありますが、ハイパーインフレでも起こらないかぎり、瞬間的に現金の価値が激減するようなことはありません。お子さんの学費や当面の生活防衛費などはしっかりと現金で備えておきましょう。

様々な視点をもって、バランスの良い資産分散をおこなっていくことが重要となります。少しでもご参考になれば幸いです。

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