はじめに

新たに買った銘柄、買い増した銘柄

続いてバークシャーが新たに保有を開始した銘柄や10~12月に買い増した銘柄をご紹介します。

まず新たに保有が明らかとなったのは、ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)、シェブロン(CVX)、マーシュ・アンド・マクレナン(MMC)の3銘柄です。バークシャーはこの3銘柄を2020年7~9月期に購入していましたが、非開示とすることが認められ、2020年12月末時点のポートフォリオ発表で保有が初めて明らかとなりました。

ベライゾンとシェブロンについては有名大企業なのでご存知の方も多いかもしれません。ベライゾンは巨大通信会社で、日本でいうNTTやKDDIなどを思い浮かべるとわかりやすいでしょう。シェブロンはエクソンモービルと並ぶ巨大エネルギー企業、マーシュ・アンド・マクレナンは企業にリスクヘッジのための保険提案などを行っています。

中でもベライゾンについては約86億ドルの大規模な投資を行なっており、バークシャーの米国株ポートフォリオでいきなり6位に入りました。ベライゾンは配当利回りが5%近くあるなど、割安な株価に注目した投資だと考えられます。

続いてバークシャーが買い増しを行なったのはアッヴィ(ABBV)、メルク(MRK)、ブリストル・マイヤーズ・スクイブ(BMY)、RH(RH)、クローガー(KR)、TモバイルUS(TMUS)の6銘柄です。

アッヴィ、ブリストル・マイヤーズ、メルクはともに製薬関連会社であり、バイオ関連分野にバークシャーの注目が向いていることが推測されます。また、ベライゾンの同業であるTモバイルUSも、比較的少額ではありますが保有しています。

いかがでしょうか。今回は投資の神様が今どんな投資を行なっているのかご紹介しました。ご自身の投資スタイルの参考にしていただければ幸いです。

<文:マーケット・アナリスト 益嶋裕>

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