はじめに

年金受給額が少ない人は、税金・社会保険料の影響は少ない

税金や社会保険料が上がるのだから、やっぱり「損」するんじゃないか?というと、必ずしもそうではありません。

そもそも、繰下げ受給をする本来の目的は、収入を増やすことにあります。受給額が増えた以上に税金や社会保険料が増えることはありません。年金の受給額が少ない人と、多い人の例を出しながら説明をしましょう。

まず、もともと年金の受給額が低い人は、年金を繰下げ受給しても、所得税や社会保険料が上がって手取りが減るという影響は受けにくいのです。むしろ、繰下げ受給の損益分岐点が下がるということだってあります。

たとえば、基礎年金だけを受給している方で、年額60万円とします。70歳まで繰下げ受給をすると年額85.2万円になります。住民税の課税は地域によりますが、所得が100万円以上から課税対象になるということが多いので、税金はそれほど増えないでしょう。社会保険料もそれほど増えないでしょう。ですので、増額分がそのまま手取りに反映します。

さらに、65歳から70歳までは、収入がゼロまたはほとんどありませんから、社会保険料の減税措置により、むしろ社会保険料が下がります。結果的に損益分岐点が下がるということになります(その他の所得がある場合や扶養家族がいるなどで異なります)。

しかし、「所得が低い人が、年金の繰下げ受給している間の生活費はどうするのか?!」というご指摘もあると思います。その通りで、あくまでも仮定の数字です。かなり貯蓄が多い人でないと、繰り下げ受給をすることができませんね。

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