はじめに

個別銘柄の前に産業から絞っていく

つづいて、今度は非製造業の業種を見ていきましょう。運輸・郵便、情報サービス、対個人サービス、宿泊・飲食サービスの4業種です。

この4業種は先程見てきた製造業の8業種と違って、それぞれDIの水準がバラバラですね。リモートワークの普及やソフトウェア投資が増えたことで、情報サービスはコロナ禍においてもDIがプラス水準をずっと維持していました。運輸・郵便はずっとDIがマイナス圏ではあるものの、落ち込みはそれほど大きくなく、回復傾向にあります。この業種は少し注意が必要で、感染拡大防止のために旅行需要が大きく落ち込んだ一方で、EC利用の増加に伴う宅配需要の増加という大きく落ちた業種と大きく伸びた業種が1つにまとまっているため、上図のようなDIになっています。

そして、やはり対個人サービスと宿泊・飲食サービスはDIが大きく落ち込み、なかなか回復していません。今回のコロナ禍で最も大きなダメージを受けた業種なのでイメージ通りのグラフかと思います。

現在、日本の証券取引所には3,700社以上が上場しており、株式投資を始めようとする未経験者からすると、まずどの企業の株に投資をすればいいのか、銘柄を選ぶことが最初のハードルになってしまいます。

そこで1つの方法としては、すぐに特定の銘柄を選ぶのではなく、日銀短観を活用して、自分が投資したいと思える業種を探してみる。そのあとにその業種に属している企業の一覧を証券会社のスクリーニング機能を使って抽出し、業績や株価指標、株価の動きなどを見ながら投資先を選んでいく。銘柄選択に悩んでいる未経験者や初心者にはお勧めしたい1つの方法です。

(文:株式会社マネネCEO / 経済アナリスト 森永康平)

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