はじめに
高収入なのに無駄遣いの少ない家計!
まず、家計状況や資産状況を確認していきたいと思います。手取りの月収が90万円と、かなり高い状況です。加えて350万円のボーナスがありますね。共働きとのことですが、内訳がわからなかったので、仮に、奥様が一般職で毎月25万円の手取りボーナス50万円として、相談者様の毎月の手取りが65万円+250万円のボーナスとして考えていきます。その場合は、おそらく相談者さまは1,500万円ほどの年収があると想定されます。
負債の4,200万円は住宅ローンだと思います。仮に今後お子さんが生まれて奥様が産休・育休に入ったり、専業主婦になったりしても、住宅ローン月17万円は十分に返済していけるでしょう。家計の内訳を見ていくと、保険が2万円と高い状況です。貯蓄がしっかりとあり、医療費の支払いが可能であれば医療保険は不要と思います。住宅ローンの団信に入っており、奥様も働いていらっしゃることを考えると、死亡保険も不要ではないでしょうか? また必要な場合も少額で良いでしょう。資産形成目的で貯蓄系の保険に入っている場合は、リターンが少なく手数料が高いので、投資信託などの純粋な投資商品にしたほうが良いでしょう。
ただ、全体的な印象は、年収が高いわりに無駄遣いの少ない筋肉質な家計と思います。
貯蓄の合計が3,300万円で、うち1,500万円運用資産とのことですので、1,800万円の現金と、1,500万円の金融商品として見ていきます。資産の内訳で現金が多いので、この現金の部分をどのように投資に回していくかということと、毎月の黒字のキャッシュをどのように運用にまわしていくべきかを考えていきたいと思います。
現在の成長は「バブル」なのか?
この一年、インデックス投資やグローバル分散投資をしている方は、コロナショック後の急成長で資産が大きく増えた方が多いと思います。経済活動がシュリンクしている中で、株価が大きく伸びていることから「バブル」という見方をする人もいますが、現状の経済状況がバブルなのかどうかは、歴史が証明すると思いますので、私にもわかりませんし、株価の急落や不況は定期的に起こります。ただ一つ言えるのは、10年後20年後の株式市場は今よりも大きくなっている可能性が高いということです。
世界経済は発展し続けてきました。この経済発展の原動力は世界の人口増加と、人口あたりの生産性が上がり続けていることが挙げられます。2021年現在78億人とも79億人とも言われています。人口は増え続けて、2055年には100億人を突破していると言われています。
そして、これらから10年20年後の生産性は、5G や6G、自動運転やドローン、AI、量子コンピュータ、ゲノム治療やIPS細胞の実用化などにより、現在とは比べ物にならないほど拡大していきます。このように経済が拡大していくことは、1年単位では実感しづらいですが、10年、20年単位では確実な変化となって現れます。世界全体に投資をして資産を拡大することは、この人類の成長を自分のものにすることとイコールです。
短期目線では、この株価の動向は上がったり下がったりします。また、これから暴落も何度も起こると思われますし、金融不安や政治不安などによって数年にわたり不況になっていくこともありえます。投資は短期目線ではうまくいかないことが多いのですが、10年、20年という期間を前提に経済の拡大を自分のものにする長期投資こそが投資の本質だと思います。