はじめに

メンタルヘルス悪化の早期発見と対策が急務

在宅勤務の増加でワークライフバランスが改善したものの、ストレスが高まった、という現象は世界中で発生したようです。原因としては、オフィスと違って同僚からの反応が得られにくく、コミュニケーションが希薄になり、自分の評価が見えなくなることが考えられます。疑心暗鬼を生じさせ、不安が高まるのでしょう。

2020年はCOVID-19パンデミックで職場環境が激変し、社会に出たばかりの新卒社員に過大な負担をかけたようです。

企業の人事担当者と経営者を対象に実施されたデジタルシフトの調査によると、在宅勤務でストレスや悩みを感じていると思われる2020年度新卒社員が「多くあった」という回答は33.8%、「少しはあった」という回答は52.5%にのぼり、「全くなかった」は13.8%しかありませんでした。

さらに、在宅勤務によるストレスや悩みを相談してきた新卒社員のうち、「離職・休職に至ってしまった」が25.0%、「少しでも離職を考えている」が37.1%います。

こうしたメンタルヘルスの悪化は見過ごせません。せっかく優秀な人材を獲得したのに、これでは企業と新卒社員の双方にとって大きな損失です。不安を生じさせないことが最優先で、不安の解消が急務です。

著者 フリーライター 佐藤 信彦
IT翻訳/執筆/取材/インタビュー/撮影に対応するフリーランス。キヤノンでLBP/MFPファームウェア開発に従事。「Palmプログラミング」(2000年出版)で翻訳者に転身後、主にITpro(日経BP社)向けに海外IT情報の記事を多数執筆。2011年よりインターネットコムで編集者 / 記者として活動。2015年にフリーへ戻り、CNET Japan / BuzzFeed Japanなどで執筆。やっぱり猫とギターとロードスターが好き。

(この記事はボクシルマガジンからの転載です)

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