はじめに

がんゲノム医療、がん遺伝子パネル検査とは何か?

「がんゲノム医療」「がん遺伝子パネル検査」を聞いたことがありますか?「がんゲノム医療」は、患者個人の遺伝子をもとに、最適ながんの治療薬を選択することができる検査です。「がん遺伝子パネル検査」は、がんの組織の遺伝子を解析します。どちらも副作用が少なく、効果が期待できる薬を見つけるためのものです。

この治療法は、それぞれ公的医療保険や先進医療でも一部指定されていますが、標準治療(「手術」「化学療法」「放射線治療」など)を終了した人、またはできない人などの条件があります。ですので、誰でも受けることができるわけではありません。もし治療を希望するならば、自費つまり自由診療になってしまうこともあるのです。

これらの方法を使って効果が期待できる薬を見つけることができたとしても、その薬が保険診療に適用している薬ならばいいのですが、認可されていない薬だった場合には自由診療になってきます。

混合診療が認められている療法とは

このように一部でも自由診療が入ると保険診療から外されてしまい全額自己負担になってしまいます。ただし、保険診療と自由診療の併用が認められている療法もあります。それが、「評価療法」「患者申出療法」「選定療法」です。

「評価療法」「患者申出療法」は、保険導入のために評価を行います。「選定療法」は保険導入を前提としないものです。「評価療法」の代表的なものには、先進医療があります。

先進医療とは、公的医療保険の対象にするかどうかを評価する段階の治療なのです。ですので、保険診療と先進医療を併用しても、保険診療は自己負担は3割で、先進医療の部分は自己負担分になります。

「選定療法」とは、差額ベッドや歯科の金合金等の治療で、保険診療と自費との治療が認められているものです。

先進医療特約の保険料が安い理由は

医療保険やがん保険に、先進医療特約があるので、知っている人もいると思います。先進医療の中で、とくに高額な費用がかかる治療で重粒子線治療、陽子線治療があります。どちらも200万円ぐらいの治療費がかかるのですが、年間実施件数は2,000件超でかなり少ないです。年間100万人ががんに罹患しているので、重粒子線や陽子線の治療を受けられる人は、0.2%ぐらいになります。誰でも受けられるわけではありません。

ちなみに先進医療特約の保険料は月額100円前後で、2,000万円ぐらいの保障が受けられます。なぜこんなにも保険料が安いのかというと、それだけ利用する人が少ないからです。

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