はじめに

貯まる家計の3つのルール

さまざまな前提によって必要額が異なるため、必要な収入や貯蓄額をお伝えしにくいところではありますが、家計管理の上手な家庭にはいくつかの傾向があります。

(1) 共働きを続けること
収入源は1つよりも2つあった方が貯めやすく、リスクにも強くなります。ただし、子育てをしながらの共働きは、困難を伴うこともあります。特にお子さんが小さなうちは夫婦で家事や子育てを協力し合うことが欠かせませんし、時にはお金を使って外部の保育や家事代行サービスを使ってでも大変な時期を乗り越えましょう。

(2) 手取りの2割を先取り貯蓄
貯まる家庭は先取り貯蓄・先取り投資が上手です。子どもが生まれるまでの時期や、子どもが3歳から12歳までは、保育料や教育費があまりかからないので貯め時です。こうした期間は、二人が正社員として働いていれば、手取り年収の2割以上を貯められます。

なお、育休明けから2歳までは高額な保育園代がかかりますし、子どもが中高生になると塾代がかさみ一時期的に貯蓄が厳しくなるかもしれません。状況に合わせて貯蓄額を調整しましょう。

(3) 固定費は控えめに
高級なマンションに住んだら、周囲が教育熱心な人が多くて予想以上に教育費がかかった、という話をよく聞きます。住居費も教育費も、ついつい無理をしがちな部分ではありますが、どちらも長期で支払いが続く固定費となります。住宅購入の際は、頭金をできれば物件価格の2割以上用意して、ローンの金額を減らし、定年退職までにローンを完済できるようにすると、老後の暮らしに余裕が生まれます。同様に、子どもの教育費も定年退職までに準備が終えられるようにしましょう。

上記3つの基本ルールを意識しながら、後はその都度2人で話し合いながら決めていきましょう。家計は2人で築くもの。どちらかが一方的にリードしたり、我慢を強いられたりしては長続きしません。現在いいペースで貯蓄ができているので、二人暮らしを始めた後も、ご相談者さんが上手に彼女の希望を引き出しながら、二人で貯まる家計を築いていってください。

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