はじめに

50代でも住宅ローンの申し込みはできるのか?

一番の心配事である50歳代で「住宅ローンの審査は通るのか」といったことの前に、そもそも「住宅ローンは何歳まで組むことができるのか」ということから確認していきましょう。

現時点では50歳代でも住宅ローンを組むことは可能です。それは金融機関の多くが住宅ローンの借入年齢を20歳以上65歳あるいは70歳未満とし、完済年齢は80歳未満としているところが多いからです。今後も年齢要件が変わらなければ住宅ローンを申し込むことはできます。

問題は審査に通るかです。

住宅ローン審査で考慮される項目

20年後の審査条件がどうなっているのかはわかりません。

そこで、現在融資を行う際にどういった項目を考慮するのか、国土交通省の「令和2年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果」からみていきましょう。

令和2年度は、審査項目のトップに「完済時年齢」が挙げられています。続いて「健康状態、担保評価、借入時年齢、年収、勤務年数、連帯保証、返済負担率」等について90%以上の金融機関が融資を行う際の審査項目としています。

審査基準は金融機関によって異なりますが、この結果から支払いを何歳までに終えることができるのか(完済時年齢)が重視されることがわかります。

年齢条件を満たしていれば審査に通るのか?

建て替え予定の20年後となると相談者様54歳、ご主人57歳です。住宅ローンは、最長35年返済で借り入れすることができます。しかし、57歳の時に35年返済で借り入れができるかというと、完済年齢の80歳未満を超えてしまうため返済期間は最長22年となってしまいます。

この条件で審査が通ればいいのですが、定年が迫っている50歳代は、退職後もきちんと返済できるかどうか、その他の項目と合わせて審査されます。特に50歳代で住宅ローンを申し込む際には健康状態にも留意が必要です。団体信用生命保険(団信)への加入を条件としているところも多く、加入できない場合には住宅ローンの契約ができないといったこともあります(団信の加入を条件としない住宅ローンもある)。

相談者様が住宅ローンを申し込む20年後は、安定した収入や頭金、健康状態が良好で退職前に返済が完了するような資金計画を立てておけると審査に通りやすいように思われます。

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