はじめに

米国企業はグローバル企業

では、つぎに米国株式投資が本当に米国一国への投資なのかもデータで見てみましょう。さきほどはACWIの投資先を国・地域別の比率で確認しましたが、今度は投資比率で上位に来る企業を見てみましょう。2021年8月時点ではアップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブック、アルファベットと米国株が上位を独占しています。

ここで、アップル、マイクロソフト、アマゾン、フェイスブックがどこで売上をたてているのかをグラフで見てみましょう。それぞれ2020年度のデータになります。

どうでしょう。米国を代表する企業ですが、どの企業も米国では半分程度しか国内で稼いでいないことが分かるでしょう。データを見る前と後とでは印象が全く違いませんか。世界株式とつく投資信託でも、実際は半分以上は米国企業に投資されている。しかし、その米国企業は売上の半分近くは米国以外で稼いでいるということです。

とにかくデータの裏付けを

今回挙げた2つの例は投資の世界で誤解されがちなことの一部にすぎません。これは未経験者だから誤解していたというよりも、データを確認する習慣がない人によく起こっている現象だと思います。投資歴が長かったとしても、またはメディアに出ているような専門家であったとしても、意外とこのようにデータとは異なる情報を発信する人をよくみかけます。

それっぽいことを語られると信じ込んでしまうものですが、印象論ほど恐ろしいものはありません。投資をするということは、自分の大事なお金を失うリスクを取るわけですから、しっかりとデータを確認する習慣は身につけましょう。

その際、SNSやブログなどの二次情報を参照するのも危険です。しっかりと一次情報を確認するようにしましょう。ネット社会になり、国も企業も多くの情報をネット上に開示してくれています。エクセルでそのままダウンロードできるものは自分で分析をそのまま進められますし、PDFやウェブページしか用意されていなかったとしても、数字を手打ちすればいいだけです。面倒かもしれませんが、投資でお金を増やそうと思うならば、これぐらいの手間はかけたほうが良いと思います。

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