はじめに
地道な節約の工夫が黒字を増やす
支出状況を拝見すると、各費目の支出額が大きく、メタボ家計状態です。現状では黒字でやりくりできているということですが、今のままですと、臨時で支出が増えた場合、あっという間に赤字化してしまいます。支出を見直し、黒字を増やすようにしましょう。ご相談者のご家庭の場合、毎月しっかり貯めていかないと、貯金できません。そこを意識しておきましょう。
気になる支出は、食費、水道光熱費、通信費、クレジットカードの支払いです。男の子3名で、今は食べ盛りでもあるでしょうから、食費は見直しても極端に減らないかもしれませんが、外食を減らしたり、食材の買い方、傷む前に食材を使い切る方法などを考えていくと、少しずつ食費を減らせる可能性があります。また、1~2週に一度、冷蔵庫の中身をすべて出し、消費期限の近い食材、鮮度が落ちてきている食材を食べるようにすることも効果的です。
水道光熱費は、洗濯の仕方、入浴の仕方、電気の付け消しを意識していくと良いでしょう。シャワーを節水シャワーヘッドに変える、よく使う部屋の電球をLEDにするなどの工夫を取り入れてもよいと思います。通信費はスマホやネットの使い方に合わせ、契約会社の変更も含めた、契約内容の見直しをしてみましょう。クレジットカードについては、次で説明しますね。
クレジットカードは個人用と分ける
支出状況を見ていると、家計と事業費が混ざってしまっているのは、主にクレジットカードの支払いのようです。内訳まではわかりませんが、ほとんどが会社関係の支払いということはないでしょうか。
今は帳簿を付けるにも、データの取り込みなどで簡単にできることが多いので、カード払いや銀行引き落とし等の支払いは、処理がしやすく便利です。ですが、個人のクレジットカードを使ってしまうと、その支出が見えにくくなってしまいます。できれば、個人のカードは個人または家計用にし、会社の支払いは法人カードを作るとよいと思います。
デビットカードを利用するという手も
ただ、法人のクレジットカードは年会費がかかることが多く、そこまでしていらないな、と思ってしまうこともあるでしょう。その場合、デビットカードの発行をしている法人口座を作り(今の法人口座で発行してもらえるならそれでOK)、VISAやJCBのブランドが付いた「ブランドデビットカード」を活用しましょう。年会費がかかる場合もありますが、1,000円、2,000円程度ですし、決済と同時に口座からお金が引かれる即時決済になりますから、会社の運営もしやすいでしょう。
このようにして、家計と法人を切り離すと、家計も、会社の会計もスッキリとするでしょう。