はじめに

築浅で買い換えても手間に見合ったリターンが得られるかは微妙

これまで見てきたように、ご主人様の定年後もご自宅で過ごしていくと仮定するなら、お金の面で心配になる可能性は極めて低いと思われます。

介護付マンションへ移ることを検討されているということですが、具体的に予算は決められていますでしょうか。

その予算次第でお金が足りなくなる可能性は否定できません。そして、お金が足りなくなるくらいのホームにどうしても入居したい、ということであれば、少しでもお金を増やしていく努力が必要になるかもしれません。

しかし、「が、買い替え・住み替えに伴う労力や仲介手数料などを加味すると、我が家の家計としては適切かと考えてしまいます。」ということで、現在の住環境、お子様の教育環境などもふまえると、手間をかけて、お金を生み出す労力をかける必要性は高くないのではないかと思います。

また、築浅で買い替えて住み替えるからといって、その時点の市場環境によっては十分な経済効果が生まれるとは限らないことにもご留意いただければと思います。

今回のポイントをまとめると…

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。
●現在の収支状況と資産状況から大まかに試算すると、65歳時点では1億4,000万円近い金融資産と負債なしのマンションが手元に残っていると思われます。
●65歳以降も、そのままの生活を続けるのであれば、公的年金収入もありますのでお金の面で困る可能性は低いと思われます。
●介護付マンションの予算次第では、現在のマンションを売却して、といったことが必要になる可能性もありますが、マンションの売却と住み替えで必ずしも大きな経済効果が得られるとは限りません。

ご参考としていただけましたら幸いです。

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