はじめに

公的年金は、自動的に資産管理ができる?

「金銭信託」「家族信託」「成年後見制度」は、認知症に備える方法として有効ですし、うまく利用したいものです。ただし、手続きが複雑で、手数料もそれなりにかかってしまいます。

そこで、簡単な認知症に備える方法を紹介したいと思います。

高額な資産がある人には向いていませんが、老後資金が2,000万~5,000万円の人には、オススメの方法です。

認知症を発病したときにもっとも向いている資産とは、じつは公的年金なのです。なぜかというと、公的年金は、一生涯、毎月一定額を受け取ることができるからです。

公的年金は2ヵ月に1回の振込になりますから資産管理の必要はありません。つまり毎月使える金額が決まっているので、詐欺にも遭いにくいのです。

ですので、老後資金をできるだけ公的年金に移すことで、自動的に一生涯の資産管理をすることが可能になります。

老後資金を生活費に使って、その間は繰下げ受給をする

「老後資金を公的年金に移す?」といってもピンとこないと思います。老後資金が3,000万円ぐらいあった場合、運用しましょうと、メディアでよく取り上げられますが、それよりも安全で、効率いいのが公的年金の利用です。老後資金を生活費に使い、その間に年金の繰下げ受給をする方法です。年金の繰下げ受給をすると年8.2%の増額になります。確実で利率のいい増やし方は他にはありません。

具体的に、どうすればいいかをシミュレーションしてみましょう。

3,000万円の老後資金があったとします。夫婦の年間支出は350万円とします。夫婦の合計年金受給額は65歳の時点で250万円ですが、65歳から70歳まで繰下げ受給をしたとします。

65歳から70歳まで年金の繰下げ受給をするための、生活費などは老後資金からの取り崩しです。350万円×5年=1750万円。老後資金の残高は1250万円に減ってしまいましたが、70歳からの年金は42%の増額で355万円になっています。

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