はじめに
「投資信託の購入・保有にはコストがかかるので、出来るだけ安いコストのものを選びましょう」と言われます。
それはその通りですが、コストからその投資信託が不純かどうかも見えてきます。その見分け方を考えてみましょう。
運用管理費用とは
投資信託に純粋、不純の別があるのかと言われると、少し微妙なところがあるのですが、何となく透けて見えることがあります。それは運用管理費用(信託報酬)の料率です。
運用管理費用とは、その投資信託の運用や組入資産の管理・保全にかかる諸経費を受益者に負担してもらうもので、投資信託の信託財産から日々、差し引かれます。単純に言うと、たとえば年間の運用管理費用が1%だとしたら、1%の365分の1ずつ毎日、投資信託の信託財産から支弁されていくイメージです。
もうひとつ投資信託のコストとしては、投資信託を購入する際に購入金額に対して一定率を販売金融機関に対して支払う「購入時手数料」があります。
購入時手数料の場合、たとえば購入金額に対して2%が取られるとしても、運用管理費用のように保有期間中、取られ続けるものではなく、あくまでも購入時のみ徴収されるものなので、保有期間が長くなるほど1年あたりのコスト負担率は低くなります。
購入時に2%が取られたとしても、その投資信託を10年間保有すれば、1年あたりのコスト負担率は2%÷10年=0.2%になるという理屈です。