はじめに

■学生などのアルバイトで年収が103万円を超える人(勤労学生控除)

高校生や大学生で、アルバイトをする方も多いでしょう。アルバイトの年収も、103万円を超えると所得税がかかります。しかし、高校・大学・専修学校・各種学校などに通う学生の場合、「合計所得金額が75万円以下」「給与所得以外の所得が10万円以下」といった条件を満たせば、27万円の勤労学生控除を受けることができます。

勤労学生控除を受けると、アルバイトの年収が130万円未満であれば所得税が非課税になります(基礎控除48万円+給与所得控除55万円+勤労学生控除27万円)。

勤労学生控除を受けるために確定申告を行う場合は、在学中の学校の発行する在学証明書を確定申告書に添付します。

ただし、親の扶養に入っている方が勤労学生控除を利用する場合は要注意。勤労学生控除によって、確かに本人の所得税は年収130万円まで非課税になります。しかし、扶養する親が受ける扶養控除は、年収103万円を超えるとなくなってしまうため、親の税金が増えてしまう可能性があります。年収が103万円を超えそうな学生アルバイトの方は、事前に親に相談しましょう。

■年末調整のし忘れがあった人

勤め先で行う年末調整の際に「保険料控除証明書を出し忘れた」など、申告のし忘れがあった場合、確定申告を行えば控除が受けられます。

また、確定申告の期間を過ぎてから申告し忘れに気づいた場合も、5年以内であれば「還付申告」を行えば、納めすぎた税金が還付されます。還付申告は、確定申告と同じ「確定申告書」を使って行います。

さらに、「確定申告(還付申告)が間違っていた」という場合には、「所得税の更正の請求書」という書類を税務署に提出すれば、税金が取り戻せます。

会社員・公務員・アルバイトであっても、確定申告をしなくてはならない人・確定申告した方がお得な人がいることを紹介してきました。特に注目していただきたいのはやはり「確定申告した方がお得な人」。手続きが面倒に思われるかもしれませんが、税金が安くなったり、還付されたりする可能性があるのですから、ぜひ取り組んでみてください。

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