はじめに
死亡保険はどのくらい見直せる?
現在、ご相談者様の死亡保障は、「低解約返戻型死亡保険」で3,000万円あります。住宅ローンの団体信用生命保険では、万が一のことがあった場合、以後のローン返済が保障され、2つ入っている学資保険も、万が一以後の保険料支払いがなく満期金を受け取れます。これらを踏まえ、死亡保険で備えておきたい必要保障額を計算してみましょう。
必要保障額は以下の計算式で算出できます。
=今後かかるお金(生活費+教育費)-今後受け取れるお金-資産残高
今後かかるお金は、生活費が今の7割、お子様は私立進学をした場合で計算。受け取れるお金は、遺族基礎年金と遺族厚生年金、学資保険満期金となります。
【今後かかるお金】
生活費:年140万円×12年=1,680万円
教育費:小4~大学卒業まで2,300万円(現状と敢えて同じとしています)
住宅費:団体信用生命保険でローン支払いは免除。税金等は考慮せずに0円とします。
合計3,980万円
【今後受け取れるお金】
遺族基礎年金:年額78万900円×8年間=624万7,200円
遺族厚生年金:年額75万円(老齢厚生年金報酬比例部分を100万円と仮定)×8年間=600万円
※年金額は令和3年度価額
学資保険満期金:260万円×2契約=520万円
その他死亡退職金:不明なので0円とします
合計1,744万7,200円
【資産残高】
貯金:1,000万円
投資:530万円(お子様の積立投資残高は不明のため0円としています)
合計1,530万円
上記計算式に当てはめると、
=3,980万円-1,744万7200円-1,530万円
=705万2,800円
この試算によると、死亡保険等にて準備しておきたい必要保障額は約700万円超ということになります。もちろん、持ち家の税金や他にかかるお金もありますので、もう少し用意するとしても、1,000万円もあればいいと考えられそうです。
お一人で育てられていますので、万が一のことがあったら、その後お子様はどこでどんな風に暮らすのかシミュレーションをしてみてください。そして、具体的にどのくらいの生活費を遺してあげたいか考えて、上記計算式で必要保障額を出してみてくださいね。