はじめに

情報共有によって無駄を防ごう

家計のやりくりは、どのようにされているでしょうか。親と同居される方には、生活スタイルが異なる場合に、留守中の生活費を親に渡して管理させ、自分は自分で管理するという、別々の家計管理をされるケースがあります。

この場合、特に女性同士だと必要だと感じるものが同じになりやすいこともあり、買い物した商品が重複し、それが食品などの場合は食べきれずに傷ませ、無駄にしてしまうということも起こりがちです。

もし、相談者様の家計管理がそのようになっているのなら、買い物する品物の情報を共有するような工夫が節約に役立つのではないでしょうか。方法はいろいろありますが、お二人ともスマホを持っているので、アプリなどを活用すると、すぐに共有ができると思います。一番わかりやすいのは、メッセージアプリの活用です。写真も送れるので、商品を間違うことがないでしょうし、即座に共有できます。

また、親子で支出を見直すのもよいと思います。食費は多すぎないか、スマホ代は高すぎないか。娯楽費は適正かなど、気が付いたところからお金の使い方を見直すと、全体的な支出の削減につながっていくでしょう。

また、ボーナスの使い方も一度見直してみましょう。毎月の生活費の補てんに使っているのは、今回の試算では年間で約12万円。残りの80万円強は使い方によっては貯金に回せる分もあるのではないでしょうか。

iDeCoやNISAの活用で老後資金作りを有利に進めよう

支出を見直すと、貯金に回せるお金ができたと思います。そのお金は、しっかりと積み立て、貯蓄としていきましょう。

今から目的別に分けて貯めていくのは大変だと思いますから、今ある貯金をベースにまとめて貯めていく方針でいいと思います。貯金を生活防衛資金として持ちつつ、必要時はそこから医療介護費を負担します。

この先できる収支の差分は、老後資金のために投資に回すことを考えてはいかがでしょうか。もちろん、投資が向かないとお考えでしたら貯金するだけでも構いません。ですが、効率よくお金を作っていくには貯金よりも投資が有利です。

投資の中でも、税の優遇制度のつみたてNISAやiDeCoの活用がよいでしょう。今年の5月から制度の改定がされ、 iDeCoの加入上限年齢が65歳まで引き上げられます。相談者様もあと12年加入することができるのです。掛け金が全額所得控除になり、年末調整時の還付額が大きくなりますし、60歳まで引き出せないので、老後資金以外の用途で使ってしまうことも防げます。また、現行ではつみたてNISAは、2023年が20年の非課税運用ができる最後のチャンスです。今からだと、73歳まで非課税で運用できます。

もし投資を始め、3%の運用益で毎月3万円を20年積み立てると、元金は720万円、運用益は265万円ほどの、合計985万円ほどができることを見込めます。相場は日々変わりますから、大雑把な目安ではありますが、今の金利で銀行に預金するよりは、効率がいいことがわかると思います。

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