はじめに

食費と教育費が高いが全体的にはそれほど問題なし

まず収支から診断していきます。

夫の手取り年収は836万円(月53万円、ボーナス200万円)ですので、額面では1,000万円から1,100万円ほど収入があります。ここに妻の手取りが毎月15万円ほどプラスされているので、世帯年収では1,300万円ほどの高収入な家庭になります。貯蓄も毎月14万円しているので資産は増えており3,600万円の資産があります。全体でみるとそれほど問題がある家計には見えません。

個別の支出を見ていくと、たしかに食費は10万円と高いので改善の余地はあります。また、教育費も月10万円と高めではあります。15歳のお子さんは、私立に通っているとのことですが、中学3年か高校1年だと思うので、学費、習い事や塾、部活などの費用がかさんでいるのだと推察します。教育費は個々の家庭ごとに価値観が異なります。お子さんの教育費を削りたくないということであれば、収支のバランスが取れる範囲でなら問題ないでしょう。

住宅費については、住宅ローン金利0.725%で残債2,200万円を11万円ずつ返済すると、17年11カ月間支払いが必要になります。さらに低金利のローンに借り換えをしても、手数料や登記費用などがかかりメリットは出ないでしょう。また、団体生命保険に加入していると思いますので、無理な繰り上げ返済はしなくてよいと思います。夫が66歳までローン返済が続く中で、もし、収入が減って返済が苦しくなる場合は預貯金を削って返済すればよいと思います。

保険は改善の余地あり。見直しポイントは?

保険料は毎月1万5,000円払っていますが、医療保険については3,500万円の現金貯蓄があれば不要です。「病気になったら怖い。保険に入っておきたい」と思われると思いますが、保険に入れば病気にならない訳ではありません。医療費は公的保険により負担が限定的です。自己負担の金額や、高額療養費や傷病手当なども理解すると、現金貯蓄があれば保険は不要であると気づけると思います。

また、夫に万が一のことがあった場合に備え、子どもが社会人になるまでの生活費や教育費の保障は必要です。しかし、ご相談者様の場合は住宅の団体信用保険があるので夫死亡時は住宅ローンがなくなり、その上で遺族年金や貯蓄3,500万円があるので保険は不要と言えます。加入する場合も5〜8万円ほどの収入保障保険にすると必要最低限でよいのではないでしょうか。払いすぎている保険を減らして、最低限の保障に変更すれば1万2,000円/月ほど少なくできると思います。

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