はじめに
初心者は投資先をどう選べばいいのか
しかし、株式投資を始めるにあたって、どのような企業に投資をして良いかわからない方も多いのではないかと思います。例えば、以下のような身近な事から、株式投資を考えてみてはいかがでしょうか?
(1)趣味から投資先を探す
スポーツ、料理、読書、ゲームなど、人それぞれ趣味があるはずです。一番好きなものから投資してみてはいかがでしょうか。
実際、私は趣味のスポーツを通じて、数年前に「ワークマン」に買い物に行く機会がありました。以前の同社は作業者向けの軍手や衣服を販売するイメージでした。しかし実店舗を訪れてみると、イメージとは違い、街で着られそうな機能的な洋服などが沢山売られていました。その後、テレビにも取り上げられ、「ワークマン女子」という名前がつくほど女性をターゲットにした商品を続々開発、売上げを大幅に伸ばしてワークマン(7564)の株価も同様に上昇した経緯があります。
また、ゲームを趣味にされている方も株式投資で恩恵を受ける可能性があります。実際、2013年にサービスが開始されたミクシィ(2121)も「モンスターストライク」が空前の売り上げを叩き出し、株価も大幅に上昇しました。同社株にいち早く目をつけていた個人投資家の中には、株式投資で1億円以上の利益を上げる方も現れました。また、任天堂(7974)の持分法適用会社であるポケモンが2016年に発売した「ポケモンGO」は世界的な人気を博し、ストップ高(※)となるほど任天堂の株価は大幅上昇となりました。
※前日の終値を基準に、株価が1日のうちに変動できる値幅の上限を超えること
(2)街歩きから投資先を探す
私が34年前に証券会社に入社し、間も無くして、上司から「街を歩いていれば、株式投資のヒントは無数にある」と諭されました。新人の私には全く理解出来なかったのですが、年を重ねる毎に理解できました。行列ができるお店や流行っているものなどを、人より早く見つける事ができれば、それは株式投資に役立つのだとわかりました。例えば数年前の「タピオカブーム」です。
ちょうどその頃、仕事の都合で頻繁に原宿駅を利用していて、駅前の通りをよく歩いていました。すると、若い人たちが「タピオカドリンク」を片手に歩いているのが目につき、販売するお店に目を向けると行列ができていました。その経緯でタピオカ関連の企業を探すと神戸物産(3038)が該当しました。タピオカだけが理由ではありませんが、同社の株価は上昇し続けました。また、一時期大盛況であった「いきなりステーキ」のペッパーフードサービスなどの株価も、ブーム時には大幅上昇した経緯があります。いきなりステーキはその後、客足が衰え株価は下落しましたが、街を歩く事で客足の動向もわかる可能性があります。
株式投資は難しいという固定観念を持つ方は、今も非常に多いと思います。ですが少し頭を柔らかくして、趣味や街歩きなど身近なものからヒントを得て、株式投資を考えてみてはいかがでしょうか。