はじめに
読者のみなさんからいただいた家計や保険、ローンなど、お金の悩みにプロのファイナンシャルプランナーが答えるFPの家計相談シリーズ。
今回の相談者は、59歳パートの女性。夫が今年で嘱託になり、給与が大幅に減るなか、パートの負担が大きく辞めたいと考えている相談者。子どもに家を残すことを考え、住み替えも考えていますが、老後資金がいつまでもつか不安で悩んでいるといいます。FPの秋山芳生氏がお答えします。
また、現在の家(マンション)は、ローンは完済していますが築年数が古く、今売ると1,300万円程かと思います(他の部屋の売出情報から推定)。売る場合はフルリフォームが必要です。子に残すことを考えるともう少し新しいところに住み替えたほうがいいのかなとも思っています。近所の相場から見て3,500万円ほどの予算かと考えています。ただ、介護が必要になったら施設に入ることになるかもしれないと思うと、その前に住み替えというのはお金が足りないかとも思い、悩ましいです。
息子は大学を卒業して就職。同居で生活費を数万円入れてもらっていますが、本人口座にプールし使っていません。
【相談者プロフィール】
・女性、59歳、パート
・夫:59歳、会社員 ・子ども:23歳、会社員
・住居の形態: 持ち家(マンション・千葉県)
・毎月の世帯の手取り金額: 53万円(夫31万円、自分22万円)
・年間の世帯の手取りボーナス額:140万円
・毎月の世帯の支出の目安: 38万2,000円
【毎月の支出の内訳】
・住居費: 2万9,000円(積立修繕費)
・食費:7万5,000円
・水道光熱費:2万8,000円
・保険料:2万6,000円(個人年金2万円+火災保険等6,000円)
・通信費:1万2,000円
・お小遣い: 11万円(夫と自分5万5,000円ずつ)
・その他:10万2,000円(通勤交通費1万4,000円、医療費5万円、旅行積立5万円含)
【資産状況】
・毎月の貯蓄額:11万5,000円
・ボーナスからの年間貯蓄額: 80万円
・現在の貯金総額(投資分は含まない):6,250万円
・現在の投資総額:300万円(全てiDeCo)
・現在の負債総額: 0円
【老後資金】
老後資金:公的年金は夫婦で額面28万円
・夫の退職金1600万円の見込。
・自分の確定年金65歳から年額100万円×10年
・夫の企業年金(有期)65歳から年額60万円×10年
・夫の企業年金(終身)60歳から年53万円
・夫の確定年金65歳から支給額不明だが現時点で積立金646万円
・iDeCoが夫婦で現時点積立金300万円
秋山:ご相談いただきありがとうございます。ファイナンシャルプランナー兼FPYouTuberの秋山芳生です。今回のご相談者様は還暦目前の59歳のご夫婦です。夫は60歳の定年を期に嘱託社員になるので給料が大幅に縮小します。また、ご相談者様はパートでも22万円の手取りがあるので、かなりハードな働き方をしていると思われます。
いただいた情報をもとに、今後の働き方や、住宅費用、老後費用などの引退プランを一緒に考えていきたいと思います。