はじめに

ねんきんネットでは何ができるの?

廃止が決まったとはいえ、現状では基礎年金番号がないと行えない手続きもあるので、2022年4月以降に20歳になる人、20歳未満で就職し厚生年金の被保険者になる人には、年金手帳に代わって基礎年金番号通知書が送付されるとのこと。

ということは、しばらく年金手帳もしくは基礎年金番号は大事に管理しておかないといけないのは事実。

でも、マイナンバーカードは持っていない。けどちょっと確認したい時に指定の時間内に窓口に出向いたり、電話をするのは面倒……という人に利用してほしいのが「ねんきんネット」です。

ねんきんネットでは下記のようなことができます。

・年金見込み額の試算
・全期間の年金記録の確認
・電子版「年金定期便」の確認など

将来の年金額を試算する

試算方法は2パターンあります。

「簡単試算」では現在の加入条件が60歳まで続くと仮定した場合の見込み額が、「詳細な条件で試算」では今後の職業などの3項目をより具体的に入力して試算するものです。
特に50歳未満の方は年金定期便では65歳以降の年金見込み額は確認できないので、一度見てみるとよいでしょう。

実は今回初めてこの試算をしてみたのですが、出てきた金額の感想としては正直「少ないなぁ」でした。年金額を増やすためには、頑張って標準報酬月額(毎月の収入)を上げるしかありません。

年金記録の確認

文字通り、今までの納付履歴を確認することができます。

一覧で年金記録を確認する、では各年度の加入制度(国民年金、厚生年金)、勤め先の名称、加入月数、1年間の保険料納付額(サービス開始の平成26年度以降分のみ)、今までの納付額に基づいた年金見込み額などを表で確認できます。

詳細な年金記録を確認する、では未納期間の確認はもちろん、免除の場合はどのように免除されているか(全額免除、1/4免除等)も記載があります。未納がある場合に追納が可能かどうか、またその追納額がいくらになるかなども表示されます。

ちなみに、追納をすると将来もらえる基礎年金額を増やす(満額に近づける)ことができます。

ただし、免除・猶予を承認された月から過去10年間の期間が追納可能対象期間となるので、未納期間すべてが対象ではないところは気を付ける必要があります。

また、その期間であれば追納自体は可能なのですが、その免除・猶予受けた翌年度から起算して3年度目以降に追納すると、保険料に対して経過期間に応じた「加算額」が上乗せされてしまうので、追納を考えている場合はできるだけ早めに納めるようにしましょう。

追納のもう一つの嬉しい効果としては、所得税・住民税の軽減が挙げられます。追納した保険料はその年の所得控除(社会保険料控除)の対象になるからです。

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