はじめに
GAFAMの決算をまとめると…
GAFAMの決算を個別に紐解いていきましょう。
アルファベット【GOOG】
世界最大の検索サービス「Google」を運営している企業で、アルファベットの企業名で上場しています。検索以外にも様々なサービスを提供しています。地図サービス「Google マップ」、動画共有サービス「YouTube」、メールサービス「Gmail」、Webブラウザ「Google Chrome」、スマートフォン用のOSの「Android」、そしてAndroid端末向けのコンテンツ配信サービス「Google Play」と、企業のDX化が加速する中で圧倒的認知度の高さとシェアの多さ、クラウドサービスの多彩さが強みといえます。
4月26日に発表された2022年1〜3月期決算は売上高が市場予想を下回る結果となりました。売上高が前年同期比23%増の680億1100万ドル、純利益は8%減の164億3600万ドルでした。
主力のインターネット広告事業は小幅にですが予想を上振れましたが、クラウド事業の売上高の伸びは前年同期と比べて鈍化しており、株式投資関連の損益も気になるところでしょうか。インフレ高進や地政学リスクの影響、サプライチェーンの問題なども影響しているようです。
アマゾン・ドット・コム【AMZN】
アマゾンは1995年に書籍販売サイトとして誕生した企業で、eコマースにおける世界的なリーディングカンパニーです。「地球上で最も豊富な品揃え」、そして「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」という企業ビジョンを掲げており、物流など自社ですべてまかなうことができることが強み。
パンデミックでもさらなる成長を遂げたアマゾンは、利益のほとんどを将来の投資に回すことでも有名な企業ですが、購入履歴などユーザーから収集する膨大なデータは同社の財産で、「Amazon プライム」という継続的な利益を上げるストック型ビジネスも展開していることも強みと言えます。
4月28日発表の第1四半期決算は、純損益が38億4400万ドルの赤字と、15年1-3月期以来となる7年ぶりの赤字転落でした。倉庫の運営費や配送費のコスト増のほか、電動自動車(EV)メーカーの「リビアン・オートモーティブ」への投資が要因となっているようです。
メタ・プラットフォームズ【FB】
メタは旧フェイスブックですが、2004年に創業された企業で、FacebookのほかInstagramやWhatsAppなどを運営するデジタル・ソーシャルメディア大手です。売上高の内訳はFacebook内の広告がほぼ占めています。SNS(会員制交流サイト)はサービス維持コストに対し、高い営業利益率であること、アメリカだけではなく新興国も含む世界中で使われているのも大きな特徴で強みです。2021年10月にメタバース事業を柱にするべく、社名をメタプラットフォームズに変更しています。
4月27日に発表した2022年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比7%増の279億800万ドルと市場予想を下振れ、米メディアでは上場以来最も低い伸びであると指摘されています。純利益は同21%減の74億6500万ドルと2四半期連続の減益、一方でEPS(1株当たり純利益)は2.72ドルと予想を上振れしています。
プライバシー保護規制の強化が主力のインターネット広告事業への逆風となっている模様です。好材料はSNSの利用者が再び増加に転じたこと。Facebookの1日当たりアクティブユーザーは19億6000万人と伸長しており、アナリスト予想をやや上回ったというのは良いニュースといえます。
決算を好感して時間外取引で株価が18%あまり上昇、翌営業日も株価は前日比17.6%高と急伸しています。