はじめに

4000万円の物件に手が届く?

まず、共働きで購入する際、世帯年収で資金計画を立てることが多いと思います。ご相談者の場合、手取り収入から逆算し、世帯年収約760万円/年程度と想定します。銀行の住宅ローン審査は、一般的に年収に対して返済比率35%程度として審査する銀行が多いです。

760万円/年×35%÷12カ月=22万1,666円/月
奨学金等のその他ローンを差し引くと、
22万1,666円/月―2万3,000円/月=19万8,666円/月
となります。

住宅ローンの審査時に適用される審査金利は3.5%~4%なので、
4,400万円・金利4%・期間35年・19万4,820円/月 < 19万8,666円/月
世帯年収で約4,400万円程度は借入れが可能ということになります。

また、安心して返済できる金額の目安が年収に対して返済比率20%程度なので、
760万円/年×20%÷12カ月 = 12万6,666円/月

検討されている物件が4,000万円程度とのことで、仮に借入れを4,000万円としても、
【変動金利の場合】
4000万円・金利0.45%(変動)・期間35年=返済額10万2,952円/月
【固定金利の場合】
4,000万円・金利1.44%(固定) 期間35年=返済額12万1,301円/月
となり、いずれも12万6,666円/月以下に納まることから、一般的に考えると無理のある範囲ではないと言えます。

相談者の場合の理想の月の返済額は?

しかし、重要なのはそれぞれの世帯の家計状況に合わせたプランニングです。現状の生活費と比較をすると、住居費7万2,000円/月に対して、変動金利だとしても約3万円/月ほどアップするため、今後お子さまの成長に伴い生活費が上昇することを考えると、少し負担感としては重く感じることになりそうです。

生活費の内訳を確認すると、水光熱費や保険料負担が少し高めとなっています。生命保険料については、もしかすると貯蓄性の保険も含まれているかもしれませんので、保険の内容の整理もポイントになります。今後の貯蓄計画を考える際は、固定費から生活費の見直しをしてみましょう。

住宅購入後の貯蓄額の目標としては、世帯年収の15%程度が目安になります。ご相談者の場合、760万円/年×15%=114万円/年となります。

来年以降、夫の手取りボーナスが40万円増えるので、そのうちの半分を貯蓄にまわせると想定すると、ボーナス貯蓄が50万円/年となるので、住宅ローンを組んだ後も月々5万円程度は貯蓄にまわしたいところです。仮に現状の生活費を見直すことが難しい場合は、返済額は約9万円程度に抑えたほうがよいでしょう。

3,500万円・金利0.45%・期間35年=返済額9万83円/月

上記のとおり、借入金額を3,500万円程度に抑えると、現在の生活をベースとした上で、目標とする貯蓄をすることが可能になります。

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