はじめに

健康需要で「グルテンフリー」に注目

さらに食事そのものを見直す動きとして過剰な食欲を抑えるために、小麦の摂取を控える「グルテンフリー」の食事を心掛けている人も多いと聞きます。パンやパスタ(小麦粉が原料)等で一旦満腹になっても、一定時間が経過すると直ぐに空腹になる作用があり、次に口にする食べ物(ここで食べる物が小麦製品だとエンドレスで過食になってしまう)を過剰に食べてしまうようです。

小麦粉が原料の食べ物は私たちの身近に沢山あり、パン、パスタ、ラーメン、うどん、ピザ、ケーキのスポンジ、ドーナツ、クッキー、お好み焼きの生地、カレーのルー、肉まんや餃子の皮、揚げ物の衣などです。味は甘い物から塩辛い物まで、食感は柔らかくなめらか、サクサク感、噛みごたえのあるものなど、あらゆる物に変化します。

小麦は口にすると幸福感が増す、また、一部では中毒性のある食品とも言われています。考えてみると、ふわふわのパンケーキやボリュームのあるたまごサンドを口にする時は何とも言えない、嬉しい気分になり、繰り返し食べたくなります。しかし、小麦を食べた後は体内で血糖値が急上昇してしまい、残念ながらこの急激な変化で脂肪が作られ、結果的に肥満へとつながってしまうようです。

世界No.1アスリートも実践

企業が小麦を多用している背景には比較的安価で、いわゆる「カサ増し」や「見栄えの良さ」を容易にできる点も挙げられます。ロシア対ウクライナの紛争で、小麦の値段が今後更に上昇する事は避けられそうもありません。先述した食品の値上げも時間の問題と考えています。

世界ナンバーワン・テニスプレーヤーのジョコビッチ選手が2008年に全豪オープンで優勝して以来、数年間のスランプに陥りました。試合中に息が出来なくなり、不調が続きました。原因が小麦だとわかり、2011年にグルテンフリーの食事に変えたことで、 グランドスラムを制し、51戦中50勝という圧倒的な記録で世界ランキング1位になりました。『ジョコビッチの生まれ変わる食事』という本が出版され、改めてグルテンフリーが注目されました。日本人は腹持ちの良いお米の食文化があるのでチャレンジしやすいかもしれません。

また、小麦粉の代わりに米粉を使った商品が数多く出回っています。


健康に配慮する事は、日々のパフォーマンス(ジョコビッチ選手はテニス、一般的には仕事、トレーダーなら取引)にも影響を与えます。まずは2週間小麦を抜くと体が慣れるそうです。合う合わないは人それぞれでやってみないと分からないので、パンとおにぎりならお米を選択するよう心掛けてみたいです。

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