はじめに
信頼関係を築かなければ絶対に売れない
マーケティング用語で「ナーチャリング」という言葉があります。
ナーチャリングとは「育成」「養育」という意味を持ち、潜在顧客から見込み顧客へ、見込み顧客から既存顧客へと引き上げていくことをいいます。
要は、お客さまに理解を深めてもらい、関係性を築きあげていく必要があるということです。
これはリアルな店舗であっても、SNSの集客であっても一緒です。どれだけお客さまとの信頼を築いていけるかが、大事なポイントなのです。
冒頭でお伝えしたケースでも、いきなり2年ぶりのお客さまに売り込みをして、嫌がられてしまっています。
「ビジネスをはじめたら、すぐに稼ぎたい」という気持ちもわかりますが、まずは関係性をしっかりと構築するのが先です。
とくに、顔の見えないSNSにおいてはこの概念が重要なポイントになります。
InstagramやFacebookをはじめて、友だちになったとたんにセールスのDMを送りまくる人たちがいます。迷惑です。
なぜ会ったこともない、コミュニケーションを取ったこともない人たちに、いきなり売り込みをされなければならないのでしょうか?
こういった独りよがりのビジネスをしている人たちは、絶対に成功しません。
ビジネスの根底にあるのは、人を大事にする気持ちです。 相手に喜んでもらえるように情報発信し、サービスを提供する。それが大前提なのです。
だから、 SNSなどの情報発信からお客さまに集まっていただくために大事なことは、「出し惜しみしないこと」と「1年間はしっかりと関係性を築く」という心構えを持つことでしょう。
焦ってなんとかしようとすればするほど、人が離れてしまいます。「とにかく早く結果を出したい」という気持ちはわかりますが、地に足をつけて、自分の情報発信に目を留めてくれる方との関係性を大事につくっていきましょう。
あなたが学んだことを必要としている人は、どこにいるのか?
最近のマイブームは和装です。
浴ゆかた衣を着て街を歩くことが好きで、下駄を履いて闊歩しています。
その姿がなかなかめずらしいようで、外国人の方から声をかけていただくことも多いですし、日本人の方でも、店で隣に座った人と友だちになったりしています。
和装グッズは浅草に買いに行っています。浅草は浴衣や下駄の店が多く、和装を好む人にとっては便利な街だからです。
逆に、表参道や渋谷に浴衣を買いに行くというのは考えにくいでしょう。浴衣ブームが来れば話は別かもしれませんが、最新の流行を追っている渋谷や表参道で、浴衣はあまり見かけません。当然、買いに行く人も少ないです。
これは、商売において重要なことです。
お客様がいないところで商売をしても、残念ながらお客さまは来ません。
浅草にいる人の属性を考えたら浴衣の販売やレンタルがいいでしょうし、渋谷なら、渋谷で喜ばれるファッションの提供をする必要があります。
同じように、あなたがこれから学びをお金に変えていくために、あなたが学んだことを必要としている人が「どこにいるのか」を考えなければならないのです。