はじめに
日本人は、国際的にもマネーリテラシーが低いと言われているのをご存じですか? なんて……嘆かわしい!
毎週叫び続ける税理士芸人、税理士りーなです。日本のマネーリテラシー向上のために、税理士でありながら、お笑い芸人として活動し、楽しく税の話を連載しています。
「税を知るものが貯蓄を制する!」とはいえ、何から手をつければよいのかわからない方は、まずは自分の身近な税金、給与から天引きされている「所得税」と「住民税」の関係について知りましょう!
会社員の方は、事前に所得税・住民税が給料から差し引かれて、残った金額が手取りとして振り込まれています。そのため、自分が税金を1年間でいくら払っているのか、知らない方も多いかもしれません。あなたはいくら払っているか、答えられますか?
「税の知識でできる節約=節税」のために、今回は所得税・住民税がどのようにして決まっているか、その仕組みについてお伝えします。
所得税と住民税、税の種類が違う?
所得税とは、個人の「所得(もうけ)」に対してかかる税金で、「国税」の一種です。1月から12月まで、1年間全ての所得を計算し、給与の方は年末調整で精算します。概算で毎月分を少し多めに引いておいて、11月分までで引きすぎたから年末で返ってくる、というパターンが多いと思います。12月の給与が還付でちょっと増えるから嬉しいという方も多いのではないでしょうか。
なかには「年末調整の還付分は妻に内緒で自分へのお小遣いに……」なんて話も聞きます。お互いの年末調整の還付額を知らないというご夫婦の皆さん、ここは厳しくチェックですよ!
また会社員でも、医療費控除を受ける場合や、副業の収入があって会社の年末調整だけでは所得税の計算ができない方は、1年分の所得税の計算について、詳細を書いた「確定申告書」を翌年の2月16日から3月15日までに提出します。
一方、住民税は住んでいる地域に納める税金「地方税」の一種です。都道府県や市区町村に納めます。所得税の計算を行った「年末調整」や「確定申告書」のデータを使って、お住まいの都道府県や市区町村が勝手に計算してくれます。そのため、自分で住民税の手続きをすることはほとんどありません。
そして、ここからが知識でできる節約ポイントです! 所得税の節税を上手にできる人は、住民税も節税できるのです。