はじめに

これからかかる教育費の心配は

ご相談者はお子さんの進路や習い事に関して、お子さんの希望を叶えたいとのお気持ちです。これからかかってくる子育て費用について考えてみましょう。

幼稚園、保育所に関しては「幼児教育・保育の無償化制度」が実施されていますが、「平成30年度子供の学習費調査」(文部科学省)によると、公立小学校で年間約32万円、公立中学校が年間約49万円かかるという結果です。

ただし、小学校・中学校は義務教育期間なので、すべての子どもには教育を受ける権利が保障されています。就学援助制度の援助対象の家庭は学用品費や給食費、修学旅行費等の援助を受けられる国の仕組みがあります。

高等学校については、すでに公立高校は授業料の実質無償化が実施されており、2020年度からは年収制限はありますが、私立高校も授業料の支援額が引き上げられました。

大学についても2020年度から「高等教育の修学支援新制度」によって、授業料の減免や給付型奨学金の拡充が始まっています。

国の施策によって、家庭の経済状況に関わらず、子どもが進学できるチャンスを確保できるよう、授業料等の教育にかかる基本的な費用の負担は減免されつつあるといえます。

とはいえ、習い事や塾に一切通わないというのは現実的ではありませんね。お子さんの希望をかなえるためにも家計の安定は欠かせません。

2人目の子どものタイミングは?

ご夫婦は2人目のお子さんをご希望されていますので、タイミングを考えてみましょう。

兄弟姉妹の年齢差が小さければ、子ども同士一緒に遊べたり、衣類やおもちゃを共有できたり、メリットはたくさんあります。ただ、教育費など子どもに関する費用は、同時期に高額な出費がかかります。

兄弟姉妹に年齢差があると、上のお子さんが下のお子さんの面倒を見てくれたりして、育児に余裕ができますね。一方で教育費などの子どもに関する費用は、一度にはかかりませんが、長い期間かかり続けます。

兄弟姉妹の年齢差の良し悪しを簡単に判断することはできません。しかしながら、ご相談者の今後の家計を考えると、今すぐ2人目のお子さんを授かったとしたら、毎月の家計状況はかなり厳しくなると言わざるを得ません。

では、上のお子さんが小学校入学のころ(今から4年後)に2人目のお子さんが生まれるというプランではどうでしょうか。

そのころには、車のローンの支払いが終了すると思われます。夫の収入が順調に上がっていれば、家計が安定する頃ではないでしょうか。

いずれの場合でも、家族みんなが健康に気を使い、困ったときには、ご夫婦のご両親にお手伝いを頼んだり、金銭的な援助を受けられたりできるのかどうか、ご夫婦とご両親とよく話し合う必要があります。妻であるご相談者がいずれ仕事に復帰する見通しがあれば、さらに安心です。

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