はじめに

厚生年金に加入したら増える将来の年金

厚生年金に加入することによって65歳から受け取れる年金が増えます。扶養に入っていたままでは老齢基礎年金のみですが、厚生年金加入により老齢厚生年金も増えます。老齢基礎年金と老齢厚生年金は終身で受給できますので、扶養に入ったままよりも年金は厚くなります。

標準報酬月額8万8000円で10年の加入であれば、老齢厚生年金が年間約5万5000円増え、標準報酬月額が20万円で同様に10年の加入であれば、老齢厚生年金は年間12万円以上増えます(それぞれ2022年度の再評価率による再評価後の年金額)。これが一生涯続きます。標準報酬月額が高くなると、保険料は高くなる一方で、将来の年金額も高くなります。

厚くなる給付は老齢年金以外も

年金は高齢期の老齢年金だけではありません。若くても病気やケガによって障害が残った場合には障害年金が支給されることがあります。扶養のままの場合は障害等級1級・2級に該当した場合の障害基礎年金のみですが、厚生年金に加入していると1級・2級・3級を対象とした障害厚生年金を受給することもできます。2級以上の場合は障害基礎年金と障害厚生年金の2階建てで受給できることになります。

他にも厚生年金加入によって、自身が死亡した際に遺族は遺族基礎年金だけでなく、遺族厚生年金も受けられることがあります。一方、健康保険制度からは病気やケガで休んだ際の傷病手当金や出産の際の出産手当金を受けることもできます。

このように社会保険加入で保障が厚くなります。人生は何が起きるかわかりません。受けられる給付の種類が多いほうが安心できるでしょう。

加入者としての保険にもなる!

もし厚生年金・健康保険に入っている配偶者(夫)が失業した場合、自身(妻)が厚生年金・健康保険に加入していれば、その間は配偶者(夫)を扶養に入れられます。自身(妻)が厚生年金・健康保険の被保険者であれば、扶養に入った配偶者(夫)については再就職まで保険料負担はありません。つまり、給付以外の部分で見ても、社会保険に加入しておけば安心できると言えます。

社会保険はその名のとおりの保険です。将来やいざという時のために加入を検討すると良いでしょう。

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