はじめに
NT倍率が上昇した理由
要因の一つに7月14日(木)のファーストリテイリング(9983)の決算発表が挙げられます。同社は、営業利益を2,700億円から2,900億円へ、純利益を1,900億円から2,500億円へ上方修正しました。同時に560円としていた配当予想を620円に引き上げる事を発表しました。
また、8月3日(水)には月次売上げ高を発表し、既存店とEコマースを合わせた売上高が、前年同月比6.4%増となった事を発表しました。同社株は、好決算や高水準の月次内容の発表をきっかけに株価を一気に上昇させ、期間中15,190円も上昇し、日経平均株価を533円も押し上げました。
半導体製造装置の東京エレクトロン(8035)も米国市場の半導体指数の上昇の影響などから、同期間中に7,150円上昇し、同じく日経平均株価を251円押し上げました。ファーストリテと東京エレクの2社で日経平均株価を784円押し上げ、この期間中の日経平均株価を1,836円上昇しました。その結果全体の約42%を占めた事になります。
対して、TOPIXのウエイト比率の高いトヨタ自動車(7203)は横ばい、三菱UFJ(8306)は25円安、NTT(9432)は132円安と7月12日(火)の株価を下回っています。こうした状況がNT倍率の上昇を招いていると言えます。