はじめに

手元にいくらあるのかを考える

現在の預貯金は4,500万円。毎年ボーナス分60万円を貯蓄し、3年間で180万円。退職金が300万円ですので、60歳の時点で4,980万円が手元にある計算になります。

実際には、毎月の収入の余剰分もあるかと思いますので、5,000万円以上貯まっているのは、想像に難くありません。

できるだけ長く働きたいとおっしゃっていますので、少なくとも年金の受給開始までは働き続け、受け取る年金額が毎月の支出額の15万円以上なら、預貯金をそのまま残すことが可能でしょう。

以上のことを踏まえ、収入の面から考えると、わざわざ投資を始める必要はないのではないでしょうか? 今までコツコツと貯めていらっしゃっていたようですが、貯金も広い意味では投資とも捉えられます。また、これから投資すべきは金融資産に対してではなく、不安を解消するための投資が必要なのではないでしょうか。

不安を解消する投資は、医療保険などの生きていくための保障を得ることです。毎月の支出に保険料として7,000円が計上されていますが、自分が病気に罹ったときに必要な治療が受けられるような保障が備わっているのかを確認してください。

これからの支出を算出する

相談者様は、退職するまでにリフォームをしたいと考えていらっしゃいます。まずは、どこをどの程度リフォームするのかを決め、予算を見積もることが大切です。

リフォーム内容は「少し」しか書かれていないのですが、リフォームする場所や内容によって費用は変わってきます。一度、ショールームなどへ出かけて、どれくらいの費用がかかるのか、知っておきましょう。また、一定の基準を満たしたリフォームをするときには、国から補助金が受けられることがあります。

主なものとしては、断熱リフォームを行なったときに費用の一部が助成される「既存住宅における断熱リフォーム支援事業」では最大120万円。高性能な断熱材や蓄熱・調湿などの次世代省エネ建材を用いたリフォームを行うときに助成される「次世代省エネ建材の実証支援事業」では最大で400万円。耐久性や地震に強く、省エネ性があり維持管理がしやすいようにリフォームするときに助成される「長期優良住宅化リフォーム」では最大で100万~200万円です。

いずれも住宅の所有者でなければ適用されませんが、すでに相続手続きが済んでいれば問題ありません。なお、上記の金額は2022年の金額であり、相談者様が利用可能なものをあげています。その他、自治体独自でも助成が受けられる制度もあるようです。お住いの自治体にはどのような制度があるのか、確認することをおすすめします。

その他にも、固定資産税、趣味で使いたいお金や旅行費用などがあれば、支出額として見積もっておいてください。

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