はじめに
モデルケース4|そこそこ高収入で生活レベルも高いエリート
- 年間収入:会社員としての手取り年収500万円で、副業収入なし
- 年間支出:毎月30万円(年間360万円)
- 現在の保有資産:800万円
- 運用利回り:4%
- サイドFIRE後の年間収入:ゆるっと自営業で毎月8万円(手取り年収96万円)
- サイドFIRE後の年間支出:生活水準は下げずに毎月30万円(年間360万円)
→サイドFIREに必要な金額=(360万-96万)×25=6600万円
私には想像がつきませんが、高収入で生活水準も高いエリートです。こういう会社は毎年大きな昇給がちゃんとあるような気もしますが、平均してこのくらいのお給料だったとします。それなりに貯蓄もできていて800万円も保有しています。おそらく何かしらのスキルを持っているので、サイドFIRE後はアルバイトではなく自営業で稼ぎます。
そんな人がサイドFIREに必要な金額は6600万円で、貯めるまでにかかる年数の目安は22年です。どんなに稼いでいても、贅沢な暮らしをしていればサイドFIREは遅くなってしまうことがわかります。特にサイドFIRE後の支出が多いと、サイドFIREするのに必要なお金がかなり大きくなってしまいますよね。
例えばサイドFIRE後に地方に移住することで、年間支出が240万円になれば、サイドFIREに必要な金額は3600万円になり、達成は13年後と一気に早くなります。シミュレーション結果を踏まえつつ、自分の目標に合ったライフプランを考えることも大事ですね。
モデルケース5|子どもが自立した後の夫婦
- 年間収入:会社員としての手取り年収は500万円で、配偶者のパート収入などでプラス100万円
- 年間支出:毎月25万円(年間300万円)
- 現在の保有資産:1000万円
- 運用利回り:4%
- サイドFIRE後の年間収入:パート等で毎月8万円(手取り年間96 万円)
- サイドFIRE後の年間支出:毎月25万円(年間300万円)
→サイドFIREに必要な金額=(300万-96万)×25=5100万円
子どもが自立した後に早期退職をして悠々自適の生活を楽しもうとしている夫婦です。2人暮らしとしてはまあ平均的な25万円程度で暮らすことができて、長く働いているのでお給料も結構貰っています。子どもを自立させながらもちゃんと資産を貯めていて、1000万円も余裕があります。
そんな人がサイドFIREに必要な金額は5100万円で、貯めるまでにかかる年数の目安は11年です。悪くない数字ですが、子どもが自立しているということは、40~50代の可能性が高いので、あまり早期退職にはならないかもしれません。このケースを見ると普通に子どもを育てて、普通に暮らしているだけではサイドFIREをするのもなかなか難しいことがわかります。
このケースの人は一般的に見て、収入が劣っているわけでも、保有資産が少ないわけでも、支出が多すぎるわけでもありませんよね。サイドFIREを目標として資産形成するのであれば、世間一般よりも高い基準で資産形成をしていくことが必要になります。