はじめに

資金はどうなる?

現在の投資額と預貯金額は、4,100万円。年間の貯金額は、毎月の投資額5万円、毎月の貯蓄額13万円、ボーナス300万円となっているため、年間516万円となり、3年で、1,548万円です。

これらのことから、3年後の資産は5,648万円となっています(投資の変動については考慮せず)。さらに退職金1,600万円を加えると、この時点で手元に7,248万円ある計算になります。

インドネシアかベトナム、どちらが現実的?

3年後に移住し、移住後10年経ってから帰国した場合の相談者様の年齢は61歳です。移住した場合、現地での生活費の他、日本の住まいにかかる固定資産税や電気光熱費などがかかることになります。

移住先によってかかるコストは変わってきますが、インドネシアの場合、リタイアメントビザは55歳にならなければ取得することができません。また、そもそもベトナムにはロングステイビザがないため、どのようなビザを取得して現地で暮らすのかを決めなければ、何も始まりません。

ただし、インドネシアにはロングステイビザの他に、投資家ビザがあります。また、ベトナムにも投資家ビザがありますので、投資家ビザを取得することで、早期に移住することも可能です。

相談者様は、アーリーリタイアメントを希望とのこと。恐らく、現地でも働かないことを考えていることでしょう。それならば、少なくとも55歳以降に移住(インドネシア)することを検討したほうが良いのではないでしょうか?

55歳に移住した場合には、さらに資産は増えて7,712万円になりますし、受け取れる厚生年金額や退職金の1,600万円も増えることが見込まれますので、ゆとりが生まれます。

現地での生活費、日本でのコストを考える

本来の予定通りに何らかのビザで移住した場合、日本に帰国するのは61歳です。

61歳では、日本の公的年金はまだ受け取るタイミングでないため、働いて収入を得なければ、単純に収入を切り崩すことが必要です。50歳になると、ねんきん定期便で、今以上に詳細な情報を確認することができます。まずは、その金額を確認するようにしてください。

また、現在の住いは売却してもOKとのことですが、賃貸に貸し出すことも想定して、収入を得た場合もシミュレーションしてみましょう。

【インドネシア・ロングステイビザ発給要件】
・満55歳以上
・健康保険、生命保険に加入していること
・月額$1500以上の年金受給者または支払い能力のある人
・使用人としてインドネシア人を雇用する
・指定された地域で月額500$以上(米ドル)の宿泊施設を借りる
・保証人を得る(指定された旅行代理店にお願いする)

インドネシアの人件費は、日本に比べて割安です。日本円で月額5万円もあれば、充分に雇用することができます(1人あたり)。

1$(米ドル)140円とした場合、家賃7万円、人件費5万円、その他、自分の生活費として8万円かかる場合、月額20万円必要になります。

現地では年間240万円。10年で2,400万円かかることになります。日本でかかる費用を10万円とした場合は、年間120万円。10年で1,200万円かかります。現在の預貯金額から考えても、資金計画に無理はありませんので、移住は可能でしょう。

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