はじめに

STEP1 現在の家計収支の把握

新婚とのことですが、バラバラだった家計をコントロールするには家計簿をつけて「夫婦でお金の使い道や資金を把握する」ことが重要です。収入は把握しているけれど、支出は夫婦別財布で把握していない。また、それぞれの資産がいくらあるかわからないという家庭は結構多くあります。そうなると、将来いくら貯まるのかがわからず、目線も揃わないので、協力して将来を描きにくなってしまいます。ご相談者様の場合は、夫婦で預貯金も確認できているようですが、支出管理が甘いようにも思います。それぞれの費目ごとに改善できそうなポイントを整理していきましょう。

費目ごとのアドバイスは?

◆食費
食費の合計は、食費5万、アルコール代8,000円、外食1万5,000円を合わせて7万3,000円となります。夫婦2人なら、3万円から5万円で十分やっていくことができるはずです。共働きで自炊の時間が取りづらいかもしれませんが、「ふるさと納税で仕入れたお米を毎日炊いておく」だけでも出費は大きくかわっていくと思います。それほど手間ひまかからずに工夫できるやり方を考えてみましょう。

◆保険
妻が終身の保険に入っているとのことですが、基本的には必要ないでしょう。終身保険は、貯蓄性のある保険ですが、「それほど増えない」「保障は薄い」「資金拘束される期間が長い」などのデメリットがあります。保険が必要であれば、効率的な掛け捨て保険を選べば良いですし、資産を増やしたければ投資信託などの運用商品を買えば良いと思います。中途半端なものに資金を拘束されると、良い保険を買う機会損失や、投資に回す機会損失になりかねません。

終身保険14年目であれば保険料分の返戻金が受け取れる可能性もあるので、現在やめた場合の返戻金もしっかり把握しておくと良いでしょう。

また、基本的に保険は、「もしものことが起こったら対応できないリスク」に備えるものです。会社員の夫婦であれば、公的保障(医療費3割負担、高額療養費、失業保険など)があり、十分に守られている上に、パートナーに万が一のことがあっても対応できないことはないはずです。

給与天引きのためあまり意識はしないものですが、公的な保険にはしっかりとお金を払っているので、民間保険は必要ないでしょう。ただし、お子さんが産まれたら、パートナーが倒れたりした場合に1人でお子さんの生活費や教育費を賄う必要があります。収入保障保険など効率的な死亡保険を選択すると良いでしょう。

◆その他
その他の費用として、雑費3万4,000円、お小遣い(夫7万円、妻8万円)があります。ここに「被服、散髪、化粧や整容品、携帯代、交際費、昼食代、コンタクトなどが含まれている」とのことですが、具体的に何にいくら使っているのか把握できません。把握できないと、改善ポイントがよくわからないので改善案も出しづらいですよね。

家計を改善する際は、気合いと根性でなんとなく無理な予算を作ると失敗してしまいがちです。まずはしっかりと家計の内訳を管理し、お小遣いとして自由に使う部分と、携帯代、化粧品、美容院、昼食代など定期的にかかる支出は費目を分けて管理すると良いでしょう。また、お昼代は「食費」に含めて管理すると良いと思います。

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