はじめに
負動産を持っていたらどうしたらよいか
それでは、負動産を持っている場合、どうしたらよいでしょうか。その答えは「使う見込みが無ければ、一刻も早く処分する」ことです。
そして、その処分方法は、以下の4つが有効な手段として考えられます。
1.近隣の方に譲渡を打診してみる
2.地元の不動産会社に販売協力を依頼する
3.国に引き取って貰う
4.民間業者のサービスを利用する
筆者の経験上、意外と可能性として高いのが「近隣への譲渡」。特に隣地者の場合、自分の敷地が広くなるため、取引にメリットを感じて貰えるケースも多いからです。
それに次いで、地元のニーズを最前線で把握している点では、不動産会社へ相談することも有効です。ただし、山林や農地といった土地は取引経験がほとんどない会社が大半で、空き家についても全国的に供給過多で成約しにくいことから、負動産の処分相談については消極的な不動産会社も多いです。なかには、相談すら聞いてもらえない、依頼はしているものの5年以上何も反響がないケースもよく耳にします。信頼できる不動産会社を見つけるには、それなりの苦労を伴うかもしれません。
一方、2023年より、相続した土地を、国が引き取ってくれる制度「相続土地国庫帰属制度」が始まります。
これにより、先程紹介したようななかなか売れないなどのリスクから解放されることが期待できます。ただし、制度利用には数十万円単位で引取料を支払う必要があるほか、崖地や空き家は対象外など、実際に利用できる人は限られる可能性もあります。まだ詳細不明の部分もあるため、続報があればまたご紹介したいと思います。
最後に、民間事業者によるサービスの利用も一案です。先に挙げた国の制度と同様、負動産の引取をしてくれたり、最近では負動産の購入希望者と出会えるマッチングサイトも増えてきたりしています。
置かれた状況や予算などに合わせて、少しでも早く処分を進め、リスクの先延ばしを防ぎましょう。