はじめに

浪人や下宿、夫の万が一に備えて家計や保険の見直しを

夫は公務員ですので、年収は今後も安定していると思われます。まず昇給については考えず現状維持として見積ってみましょう。

3年後から増える教育費に備え、今後、毎月の貯蓄(3万円)とボーナス(200万円)をすべて教育費に回すとしてみましょう。現在かかっている教育費240万円にプラス236万円が加算でき、合計476万円になります。

ただし、先に挙げた日用品費や衣料費、レジャー娯楽費や家財、車の買い替え、車検代等の大型支出が全く考慮されていません。

実際には夫の給料の上昇が見込まれると思われますが、それでも病気やケガ等の想定外の出費があれば、今後貯蓄ができないだけではなく、これまでの貯蓄を取り崩さなければならないことになります。

大学進学時に、子どもが自宅外通学や理系学部から大学院に進学する可能性、浪人して予備校費用がかかったりする可能性もあります。

現在は、1人目のお子さんだけ教育費がかかっているので、年間144万円の塾費用をかけられましたが、今後2人目、3人目のお子さんにも同じだけの塾費用をかけるのかどうか、1人目のお子さんの受験が終わった後でもいいので、節約できるポイントがなかったかを振り返ってみましょう。

3人のお子さんが私立中学に進学し高等学校を卒業するまでの間、お子さん達の進路の選択肢を狭めることにならないよう、夫の万一のための定期死亡保険の額の見直しもしっかりしておきましょう。

退職後の住宅取得も考慮し、妻のフルタイム勤務の検討を

住居費については、定年まで公務員宿舎に住むことが可能であっても、退職後の住居の準備があるのかどうか、相談内容にありませんでした。

現在は、ご相談者自身はフルタイムでの就労を考えていないようですが、3人目のお子さんが中学生になるころ、ご相談者は45歳です。そのころには子育ても一段落します。フルタイムでの就労を考えてはいかがでしょうか。

退職後の住居と老後費用の両方を準備するための時間は、45歳から夫の定年までの20年間あります。現在の貯蓄をキープしたまま子育て時期を乗り越えて、その後ご夫婦で資産形成すれば、退職後に住宅を取得することも可能になると思われます。

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