はじめに
3人が大学を卒業するまでの教育費をシミュレーション
来年、1人目のお子さんが私立中学に入学し、2人目のお子さんが小学4年生になり、中学受験の準備に入る時期になります。この先どれくらいの教育費がかかるでしょうか。
3人のお子さんが中学受験をして、私立大学に自宅通学をすると仮定して、3人目のお子さんが大学を卒業するまでの教育費のシミュレーションをしてみました。
小学校・中学校・高等学校の学習費は文部科学省「子どもの学習費調査」(平成30年度)、大学は自宅から私立大学に通学すると仮定して、日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査結果」(令和3年度)の統計結果を元にしています。
増えていく教育費。最大500万円かかる年も…
高等学校の学習費については、2020年度から私立高校も授業料の実質無償化政策(高等学校等就学支援金制度)が実施されています。ただし、年収制限があり、相談者の場合世帯収入からみて、支援の対象外になる可能性が高いと思われます。
現在、教育費が年間240万円(20万円×12か月)かかっています。統計値から逆算して、1人目のお子さんの塾費用は年間144万円としました。2人目と3人目のお子さんが中学受験塾に4年生から通塾し、4、5年生は年間50万円とし、6年生では1番目のお子さんと同じ114万円がかかると見込み、計算しています。
上の表のように、現在240万円がかかっている教育費は、1人目のお子さんの受験が終わっても軽くなることはなく、2人目のお子さんが小学6年生になり、塾費用が高額になる時期から1人目のお子さんが大学を卒業するまでの8年間は、年間300万円以上、年によって500万円近くの教育費がかかる試算となりました。