はじめに

葬儀の費用は地域や規模、内容によって変わってくる

葬儀にかかる費用は、地域差があり、信仰している宗教などによっても変わることがあります。相談者様の情報からは、細かい部分は読み取れないため、一般的な相場についてご紹介します。

お住まいの大阪市で業務を展開している葬儀社によれば、大阪市における葬儀の相場は93万円となっています。全国平均では110万円を超えていることから、大阪市の葬儀は、平均値よりも少ない費用ですませることが可能なことが分かります。

具体的には、火葬のみを行う(直葬とも言う)の場合、費用は9万3,500円。告別式を行い、5名程度で送る場合は31万7,900円。通夜・告別式を行い、10名程度で送る、いわゆる家族葬の場合は42万7,900円となっています。この金額は、ある会社の金額ではありますが、相場として参考になるのではないでしょうか。

その他、葬儀の後の埋葬についても考えておく必要があります。

お墓に埋葬する場合には、初七日、四十九日、一周忌、三回忌など継続に支払い(お布施)が生じることになります。お墓を持たずに永代供養をするときには、お寺によって違いはありますが、相場は30万円程度から。その後の支払いは不要になります。

葬儀は、故人のためでもありますが、喪主の立場によっても葬儀の内容に違いが出てきます。葬儀に来ていただく人数によっては、通常の葬儀で送らなければならないこともありますので、何人参列してもらうか等、考えておく必要があります。

万が一に必要な金額はいくら?

どのような状況を「万が一」と捉えるのかは分からないため、一般的に介護が必要になった場合について考えてみます。

生命保険文化センターが行った調査によると、公的介護保険の自己負担分を含めた毎月の支払額は平均8万3,000円。住宅改修や介護用ベッドの購入などの一時費用の合計が平均74万円となっています。

また、介護を行った期間は平均61.1カ月(5年1カ月)。4年以上介護を行った人は介護を経験した人の5割を超えています。

このデータを参考に、介護期間が10年かかったとして費用を算出すると、74万円+8万3,000円×12カ月×10年=1,070万円という結果が出ました。

このデータには日常の生活費が含まれていませんので、頂いたデータを参考に生活費を10万円と見積もると、10年間では1,200万円がかかります。現在会社員として働いているとのことですので、厚生年金が受け取れるハズです。毎月の10万円はカバーできるのではないでしょうか?

相談者様の場合、10年間介護が必要になった場合は1,070万円。20年間介護が必要になった場合は、約1,000万円を上乗せした、2,066万円が必要になる計算です。

ただし、万が一の状態がどの程度になるのかは誰にも分かりません。あくまでも2,000万円は目安でしかありません。

あわせて、ねんきん定期便で受け取る年金額を確認し、年金でどの程度の生活ができるのかをイメージしておくと良いでしょう。

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