はじめに

借入の返済を最優先に

毎月の支出は18万円となっていますが、支出の内訳に記載されていなかった約6万8,000円の行方が分かっていません。把握できていない生活費や、交際費があるのではないでしょうか。また、手取りは24万7,000円とのことですが、支出(18万円)と貯金(3万5,000円)の合計と、3万2,000円の差があるのも気になる部分です。もしかしたら、借入れの返済に充てているのかもしれませんね。

まず、相談者様に取り組んでほしいことは、投資よりも優先して、できるだけ早く負債額を減らすことです。もし、約3万2,000円を返済に充てているのなら、そのまま返済を続けていくことをおすすめします。

現在、毎月3万5,000円を貯蓄に回しているようですが、借り入れを完済したら、最大月6万7,000円を貯蓄に回すことも可能になるかもしれません。

借入金の返済が1年かかった場合、42歳から60歳までは月6万7,000円を貯蓄に回せる計算になります。このペースを維持しながら18年間貯めた場合は、約1,447万円です。

支出の中の使途不明金の6万7,000円がどのように使われているのかは分からないのですが、この中から3万円を18年間貯めることができれば、648万円貯めることができます。この場合、1,447万円と648万円で2,095万円になるため、万が一の費用は賄えますし、親族の葬儀費用も家族葬などの小規模のものなら、賄えます。

現金が貯まったら、iDeCoやつみたてNISAを検討

ある程度現金が貯まってきたら(ひとつの目安は生活費の6カ月分と言われています)、運用を視野に入れてもよいでしょう。

運用方法はいろいろありますが、税制優遇が受けられる「iDeCo」や「つみたてNISA」の利用がまだの場合には、これらを検討してみましょう。また、基本的に知らない金融商品には投資をしない、投資をするときには、必ずどのような商品なのかを知ってから利用するようにしてください。

葬儀に関する費用は、送られる人に財産がある可能性もあります。また、その他に家族や親族で負担できる人もいるかもしれません。関係者全体で話をして、どのように送るのか、その後はどのようにするのか等、旅立ちについて話し合っておくことも必要です。

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