はじめに

固定期間終了後の住宅ローン金利はどう選ぶ?

今回、住宅ローンの固定期間が終了になるということですが、まずは現在借りている金融機関で、固定期間終了後にどういった選択肢があるのか、具体的に確認しましょう。2023年9月の直前にならないと具体的な水準はわからないと思いますが、変動金利、2年固定、3年固定、5年固定、10年固定など、それぞれどういった金利になるか確認することが大切です。

ここで、現在の住宅ローンが次のような状況だと仮定して、今後の返済額を試算してみたいと思います。

◆借入残高:689万5,403円
◆残存期間:21年

まず、これまでと同じ金利1.5%の場合には、毎月の返済額は3万1,915円となります。そして、0.5%から2.5%まで0.5%刻みで試算してみると、次のようになります。

【金利 → 毎月の返済額】
 0.5% → 2万8,830円
 1.0% → 3万347円
 1.5% → 3万1,915円
 2.0% → 3万3,532円
 2.5% → 3万5,198円

例えば、変動金利などで0.5%程度の金利になると毎月の返済額は現在よりも3,000円程度下がることになります。

変動金利の「5年ルール」「125%ルール」

変動金利の場合には、今後、金利が上昇していけば返済額が増加していく可能性があります。ただし、一般的な変動金利の住宅ローンであれば、【図表3】にあるように、「5年ルール」「125%ルール」が適用されますので、急激に返済額が上昇していくことはありません。

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いずれにしても、まずは現在借りている金融機関でどのような金利が選べるのか具体的に確認した上で、今後のライフプランを考えながら選択していただければと思います。

今回のポイントをまとめると

以上、ポイントをまとめますと以下のようになります。

◆現在の家計状況を前提とすると、家計としては黒字基調となっていますので、住宅ローンの返済については特に問題になる可能性は低いと思われます。
◆今後の金利選択については、まずは借入金融機関でどのような選択肢が利用できるのか確認の上、今後のライフプランを考えながら選択していただくのがよいでしょう。
◆「5年ルール」「125%ルール」も考慮の上、変動金利という選択もあるかと思います。

ご参考としていただけましたら幸いです。

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