はじめに
今後30年間の収支や資産残高を「見える化」しましょう!
次のような前提で今後のお金を「見える化」してみたいと思います。
◆ご相談者さま、配偶者さまの今後の世帯の手取り収入は年間700万円で、それぞれ60歳まで働く。お二人の収入は同じ金額と仮定
◆ご相談者さまは60歳で退職金1,500万円を受け取る
◆ご相談者さま、配偶者さまともに公的年金収入は年間100万円と仮定
◆基本生活費(住居費を除く)は年間276万円と仮定
◆お子様の教育費は、高校まで国公立、大学は私立理系として平均的な教育費を仮定
◆マイホームの評価額は現在1,800万円とし、今後は毎年マイナス2%で低下していくと仮定
◆家計収支で黒字になった場合には、黒字額の8割を投資にまわし、2割を貯蓄にまわす。投資の運用利回りは4%と仮定
このような前提で今後30年間の収支を計算すると次のようになります。
このグラフでは、上向きの棒グラフが収入、下向きが支出、そして赤の折れ線グラフが年間収支(=収入―支出)となっています。
今後数年間は200万円強の黒字が見込まれますが、お子様が大学生の時期には年間収支がゼロに近くなる年があります。とは言え、特に赤字になるというわけではありませんので、心配は不要かと思います。
資産はどのくらい増えている?
この家計収支を前提とすると、資産の推移は次のようになります。
棒グラフは資産を示しており、青が預貯金、緑が投資資産です。また、紫色が不動産(マイホーム)を、茶色が住宅ローン残高(負債)を示しており、赤の折れ線グラフが純資産(=資産合計-負債合計)となっています。
家計収支が黒字となっていますので、基本的に定年退職されるまでは資産が拡大していくことが見込まれます。ご相談者さまが退職金を受け取るタイミングで一気に増加しますが、その後は年金収入のみとなるため、資産残高は大きく変動することはなさそうです。