はじめに

年金で受け取るメリット・デメリット

「年金」で受け取る場合、5年以上20年以内に受け取ることが可能で、運営管理機関で定められた方法で受け取ることができます。

メリットとしては、受け取り完了までは、非課税で運用を継続できます。つまり、手数料分を十分にカバーできる運用ができていると得になります。また、決まった金額を受け取ることができるので、生活費の補てんになります。計画的に使うことができるので、とても管理がしやすいのです。また、退職金と合わせることで、退職所得控除額よりオーバーしてしまうときには、iDeCoだけを「年金」で受け取る方法もあります。

デメリットとしては、「年金」で受け取る場合には、公的年金等控除が使えますが、これを超えた額が雑所得として課税対象になります。60歳以降も給与所得がある場合には、給与所得と合算された課税所得が算出されますので、それに応じた所得税や住民税を支払います。さらに社会保険料もアップすることになります。

もう一つのデメリットは管理手数料・振込手数料がかかることです。管理手数料は金融機関によって異なりますが、最低月額66円(年額792円)かかります。年金を受け取るときには、送金手数料がかかります。1回の送金で440円がかかります(金融機関によって違う場合もあります)。ですので、毎月受け取るようにすると12回分(5280円)かかってしまいます。しかしこの場合は、振り込み回数を選ぶことができるので、毎月ではなく、年1回の受け取りにすることで送金手数料を減らすことができます。

一時金と年金の併用で受け取るメリット・デメリット

「一時金と年金の併用」は、たとえば、iDeCoの受け取れる金額の40%を一時金で受け取って、残りの60%を年金で受け取る方法です。メリットとしては、資金計画が柔軟にできることと、退職所得控除額をオーバーしたときにも柔軟に対応できることです。その他のメリット・デメリットはそれぞれの項目で説明したとおりです。

iDeCoの出口戦略とは

さて、iDeCoの出口戦略としてはどれがいいのでしょうか?

これは、iDeCoの資産の多い人、少ない人、退職金の受け取り方、ライフスタイルや考え方によって違ってくると思います。今一度、それぞれのメリット・デメリットを考えながら、検討をしてみてください。

この記事の感想を教えてください。