はじめに

手土産は「別れ際」に「個包装」のものを

「相手の荷物にならない」が最優先
会食に招待された側は手ぶらでもいいのですが、一方的にもてなされることに申し訳なさを感じるのであれば、御礼としての「手土産」を準備しておくといいでしょう。
手土産を渡すタイミングは帰り際。会食中に相手の荷物にならないようにする配慮からです。「このたびはお招きくださり、誠にありがとうございました」と感謝の気持ちを伝えながらお渡ししましょう。

重たすぎない「個包装されたお菓子」がベスト
いくら心が込もった手土産でも、重量があったり、大きすぎる手土産は、持ち帰る際にかえって迷惑になる可能性があります。相手が、車やタクシーであればまだ良いのですが、電車などの場合は、「持ち帰るのに負担のかからない大きさと重量」を念頭に選びましょう。
会社関係者の場合は、翌日、会社に報告をかねていただいた手土産を持っていくこともあります。そうしたことを考えたら、「個包装されたお菓子」が無難です。
また、おやすみの人のことを考慮すれば、ある程度の日持ちのするものを選ぶことも大切です。

一方で、そのまま自宅に持ち帰り、個人でいただくことを良しとしている会社であれば、その人のご家族にも喜んでもらえるものを選ぶとあなたの株があがります。お菓子類であれば、行列のできるなかなか買えないお店のものなどが喜ばれます。
また、洋食で会食をしたらならば、洋菓子を、和食であれば和菓子や和物といった手土産には、配慮を感じることができます。ご家族にも楽しんでもらえるお品としては、軽量かつ高級感のある佃煮などであれば、食卓で役立ててもらえます。手土産にはお礼のメッセージを書いた、手紙か一筆箋を添えると、慇懃無礼ではないあなたの気持ちが伝わります。一筆は、筆か筆ペン、万年筆で書きましょう。ボールペンや鉛筆では書かないように。相手の受け取り方によっては、せっかくの手土産に対する配慮が台無しになる可能性もあります。このような筆記用具などの細部にも、50代だからこそ身に付いているはず、とジャッジされることがありますから要注意です。

さらに関係を深めてくれる「御礼状」

会食の翌日午前中には、投函するのがベスト
手土産を持参したかどうかと無関係に、招待への感謝を伝えるために、後日「御礼状」をお送りします。
頻繁にメールをするような親しい相手なら、メールでの御礼でも、現代は良いでしょう。しかし、御礼状は封書やハガキで郵送するのが丁寧である、ということは、心得ておきましょう。もっとも丁寧な御礼状は封書ですが、あなたの立場が招待した側より上なら、ハガキの御礼状でも問題ありません。
送るタイミングはできるだけ早く。理想は会食が行われた翌日の午前中です。早ければ早いほど、感謝の気持ちが伝わります。

定型文だけで終わらせたら、もったいない!
御礼状の文面は、季節のご挨拶に続き、招待されたことへの感謝を述べます。
さらには親切で温かい対応やお料理の美味しさ、おもてなし全般に対しても、深く感謝している旨を伝えましょう。
会食中に話題に上ったことや、印象に残っている話について触れるのもいいですね。楽しかった会食のシーンを、先方にも思い出してもらうことができます。定型文をそのまま使うことは避けましょう。
最後は「今後も何卒お願い申し上げます」のひと言と、先方のますますのご発展、ご繁栄を祈る旨を書いて結びます。

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