はじめに

iDeCoと国民年金基金で受取額をシミュレーションしてみたら

佐藤さんは、まもなく55歳になります。国民年金はこのまま保険料を納付すれば満額受給となるため、iDeCoや国民年金基金に加入できるのは60歳までの5年間です。そこで、実際にそれぞれに加入した場合の予想受給額を試算してみました。以下表をご覧ください。

iDeCoと国民年金基金の受給額を試算(55歳フリーランス女性のケース)

上記はあくまでも一例になります。また、今回はどちらか一方に加入したケースを比較しましたが、iDeCoと国民年金基金は合算で月額68,000円までなら2つの制度を併用することも可能です。

上の表で注目したいポイントについてみておきましょう。iDeCoは毎月の掛金を上限6万8,000円まで使い切ることができますが、国民年金基金は加入タイプで掛金が決められているので上限額一杯に調整することは難しいです。いっぽう、受取額は、イデコは運用次第ですから440万円の保障があるわけではなく、マイナスになる可能性もあります。国民年金基金は受給額が確定、かつ、終身年金ですから長生きすればするほど受給額は増えます。運用が上手くいけばiDeCo、長生きリスクをカバーするなら国民年金基金といったところでしょうか。

どちらが良いか、単純に比較することは難しいのですが、佐藤さんにとってのベターな選択を考える上で押さえておくべきポイントがあります。それは、家計全体での税制メリットについてです。次回は佐藤さんがどちらを選択したかを含めてお伝えします。

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