はじめに

いざ、申告!

「所得税の確定申告」は税務署で行います。以前は、税務署で申告書の用紙をもらってそれに手書きして提出していましたが、いまはe-Taxという「電子申告」のシステムがあるので、自宅にいながら申告書を提出することもできます。

「作成開始」ボタンからスタートし、質問に答える形式でボタンをクリックしていくと、申告書が作成できます。電子データで提出したい場合は、スマートフォンとマイナンバーカードを使って提出できます。e-Taxにパソコンなどで入力したデータからQRコードをスマホで読み込み、スマホのマイナポータルアプリと連携させて電子申告データを提出することができます。

画像:国税庁「確定申告書等作成コーナー」より引用

過去に税務署や申告相談会場などでパソコンに入力する方法で確定申告したことがある方や、過去に電子申告をしたことがある方など、電子申告用のIDとパスワードを持っている方は「ID・パスワード方式」という簡単な方法で電子申告データを提出できます。

画像:国税庁「確定申告書等作成コーナー」より引用

見本のような「利用者識別番号」という16桁の番号をもらったことがあれば、IDとして入力しすることで電子申告できます。マイナポータルアプリとの連携は、アプリのインストールやマイナンバーカードの設定など少々面倒な手順もある上、エラーなどのトラブルも報告されていますが、ID・パスワード方式なら、これらを入力するだけで電子データをネットで提出できますので、スマートフォンを使った提出方法よりも簡単でオススメです。

画像:国税庁「確定申告書等作成コーナー」より引用

雑所得で申告する方は、給与の源泉徴収票と1年間の収入と経費の合計を集計したものがあれば、一番左の赤いボタン「所得税」から確定申告書を作成することができます。

事業所得で申告する方は、1年間帳簿をつけて売上や経費の集計表を作ってから出なければ申告書の作成ができません。この集計表のことを「青色決算書」、または「収支内訳書(白色申告の場合)」といいます。これらは、経費について「どんな経費がいくらか」を集計しなければなりません。「仕入」「消耗品費」「交際費」「通信費」「旅費交通費」など、どの経費がいくらかを帳簿から集計するのです。

集計表ができたら、左から2番目の青いボタン「決算書・収支内訳書」に進んで、まずはその集計表の作成を行なってから、確定申告書の作成を始めることになります。集計表ができたら、集計表の損益の計算結果(儲け)から所得を申告書の方に転記して、申告書の作成が続けてできます。

e-Taxのサイトは毎年少しずつ改良されていますが、まだまだ税金の申告を初めてされる方には難しいことばがたくさんあると思います。でも、手元に資料がしっかりそろっていれば、それを見ながら正しく確定申告書を作成できるはずです。源泉徴収票や損益の集計表などをしっかり準備して取り掛かってみてください。

よくある質問も、かなり詳しく質問に回答してくれますので活用しましょう。また、税務署に相談することもできます。申告期限の3月15日近くなると全く電話が繋がらなくなりますが、早めの時期なら問い合わせることも可能なのでどうしても先に進めなくなった時は問い合わせてみてください。


確定申告は、ギリギリに申告書を作成すると、提出期限にサーバーにアクセスが集中して繋がらなかったり、問い合わせの電話も繋がらなかったり……と、いいことはありません。早めに準備して、早めに提出できるようにしていきましょう。

この記事の感想を教えてください。