はじめに

それでもインフレが心配なら…

さて、ここまでは単純に貯蓄だけしたと仮定して検証してきました。ご相談者のご指摘の通り、昨今のインフレにより、確かに実質的な貯蓄は目減りする状況にあります。そこで投資により実質的な目減りをしないようにお考えかと思います。とはいえ、貯蓄額からして思い切ったような資産運用はする必要はありません。

そこで、一つの方法として、物価連動国債ファンドはいかがでしょうか。物価連動国債は、物価の変動に連動して元本が増減します。そのため、インフレになれば元本が増加し、実質的な資産価値の目減りを回避することができます。

この他、インフレに強い資産として金をあげることができます。例えば、ゴールドファンドに投資することで、インフレ対策につなげることができます。昨今、金価格は円建てで見て安定しており、何かあった場合に備えて保有すると効果的です。

今回のアドバイスをまとめると…

今回のご相談者のように、まとまった資金があり、特に資金的に困る状況でもなく、大きく増やす必要もないのであれば、物価連動国債ファンドやゴールドファンドでインフレ対策をしてみてはいかがでしょうか。

不測の事態の出費等も考慮すると、まずは住宅ローン返済後の貯蓄額の10%ずつそれぞれに投資し、計20%を運用してみてはいかがでしょう。さらに余裕が出てきた場合は追加買い増しなども検討していけばよいと考えます。

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