はじめに
まずは住宅ローン完済を目指しましょう
住宅はいつ頃に購入されましたか? 仮に35年ローンを組まれており、既に12年が経過しているのであれば、住宅ローン控除の適用も終わっているかと思います。30年ローンでしたらもう少し住宅ローン控除が適用できますね。
もし私が同じ状況であれば、まずは住宅ローン控除を使い切り、その後一括して返済することを検討します。現状の貯蓄額が3,000万円に対して、住宅ローンの残債が1,820万円であるため、すべて返済しても1,000万円以上手元に残ります。教育費や予備資金を考慮しても対応可能です。
そのため、住宅ローン控除の終了にあわせて、まずは住宅ローンの完済を目指されてはいかがでしょうか。この理由の一つには、住宅ローンが変動金利であることがあげられます。今のところ、住宅ローンの変動金利が大きく上昇するといったことはないものの、日本銀行の金融政策の修正がそのうち変動金利にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、大きな影響が生じないようにするためにも、先に住宅ローンを完済しておかれた方がよいでしょう。
次の優先事項は教育費の確保
住宅ローン返済後は、子どもの教育費の確保が優先事項になります。
仮に年450万円の貯蓄が今後も増えるとすると、お子さんが18歳になった時に住宅ローン完済を行っていたとしてもおおよそ4,600~4,700万円は貯蓄がある見込みです。もちろん、この通りにいかない可能性もあるものの、それでも二人分の大学の学費は十分まかなえるでしょう。仮に二人とも私立・理系の大学院まで通ったとして、一人につき学費以外も考慮し1,000万円ぐらいかかったとしても、貯蓄は2,600~2,700万円は残ります。その段階でもご夫婦の年齢は45歳前後ですから、そこから老後資金を構築しても余裕があります。
単純に15年間、少し低めに見積もって年300~350万円の貯蓄ができたとすると、4,500~5,250万円の貯蓄が追加で可能です。60歳時点で合計7,100~7,950万円の貯蓄ができる見込みです。負債もありません。
夫は公務員ですからおそらく退職金もあることでしょう。60歳時点でこれだけの預貯金があれば何も心配する必要はないと思います。