はじめに

共済保険と重複する保険に入っていないか?

ここまで、大学生協で案内される共済保険について詳しく説明してきました。入学が決まると詳しいパンフレットが送られてきます。近年では、対面で説明を受けることなく、ネットから申込むことが可能です。簡単に加入できますが、申込をする前に、ご自身やお子さんがすでに加入している保険をチェックすることをおすすめします。

説明した通り、共済保険は保険料が安く設定されており、学生の暮らしにフィットした保障内容になっています。ですが、一般の生命保険、火災保険、自動車保険などにすでに同様の保障が付帯されていることがあります。安い保険料とはいえ、入学準備といえば費用がかさむときですので、保障があるものは二重に加入することはありません。

ここからは重複する保険に入っていないかチェックする際のポイントをお話しします。

●学生総合共済

お子さん本人の「医療保険」に加入していないでしょうか? すでに医療保険に加入していれば医療関係の保障は不要です。最近の医療保険は通院保障がない場合も多いですが、ケガの通院頻度はそれほど多くありません。支障はないと思われます。もし、医療保険に加入していないのであれば、大学卒業まで4年間共済加入の選択もありますが、この機会に終身保障の医療保険に加入する選択もあります。20歳前後の保険料はまだ安いですから、がんの手当てなども含め検討し、一生涯のベースをつくっておくのもいいかもしれません。

親御さんの死亡保障はお子さんが独立するまでの遺族保障として、少し大きな死亡保障にすでに加入していませんか? 加入済みであれば不要です。

●学生賠償責任保険

この保障のメインは個人賠償責任保障です。親御さんの「自動車保険」または「火災保険」に個人賠償責任保険または日常生活賠償責任保険という特約が付いていないでしょうか。この特約が付いていれば、親と別居でひとり暮らしをしているお子さんでも、未婚であれば、親御さんの特約が対象となります。

住まいに関する保障については、大学生協を通さず、不動産屋さんでアパートを借りた場合は、賃貸契約時に火災保険を契約していることが多いです。アパート入居時の火災保険には同様の保障が付帯されているはずです。確認してみましょう。

●就学費用保障保険

学生総合共済の親御さんの死亡保障のチェックと同じです。民間保険で、「収入保障保険」があります。お子さんが独立する頃を目安に親御さんに死亡や高度障害、近年では介護状態や病気やケガでの就労不能状態になった時、収入を保障するように月額や年額を支払う保険です。公的な遺族年金の上乗せとして加入する保険ですから、死亡の場合は充分な保障があるのではないでしょうか。

手許の保険証券だけをみても内容がわからない場合は担当者、または引受保険会社に問合わせて確認してみましょう。

学生総合共済だけでも4年間で57,600円になります。大学から送られてくるものは、すべて加入しなければいけないと思ってしまいがちですが、必要なものを選択して上手に加入しましょう。

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