はじめに
株のトレードで稼ぐためには、エントリー時点で株価の動きを予測し て上がると思ったら「買い」、下がると判断したら「空売り」し、予測通りに株価が動けば利益確定をします。
そこで、副業アカデミー「株式投資講座」の講師を務める山下勁 氏の著書『株チャート最強の教科書』(SBクリエイティブ)より、一部を抜粋・編集して株のトレード精度を高める方法について解説します。
株価には3カ月周期で動くトレンドがある
■上昇、下落、横ばいという3つのトレンド
Step1では株価は上下を繰り返すと話しました。上下の動きをトレンドといいますが、 トレンドには上昇、下落のほかに横ばいという3つ のトレンドがあります。
横ばいは、一定の値幅の間を株価が行ったり来たりする動きです。
上昇と下落は、次項で説明する移動平均線の位置や上向き・下向きといった角度などから比較的判断しやすいのですが、横ばいは初心者にとっては株価の動きが予測しにくいトレンドです。
トレンドには周期があり、これまでの経験から 「6カ月上昇したら3カ月下落」「3カ月下落したら6 カ月上昇」「横ばいは3カ月」 と実感しています。上昇のほうはゆるやかで、下落のほうが急なのです。
やはり、得するよりも損することを避けたいと思うのが人情なのでしょう。マーケットでは買いポジションの人が多数なので、下落相場は投資家心理を焦らせて、売りが売りを呼び、下落に拍車をかける局面なのだといえます。
■過去のチャートを見て今のトレンドを意識する
ここでお話しした6カ月上昇、3カ月下落というのは、ひとつの目安としてとらえてみてください。
その上で過去のチャートを見て、現在のトレンドが何カ月続いているのかを考えてみましょう。現在のトレンドが終盤なのか、序盤なのかを判断し、終盤なら次にどのようなトレンドが来るのかを予測することが大切です。
なぜなら、トレンドにうまく乗れるかどうかが損益の分かれ目になるからです。トレードするときには、現在の株価がどのトレンドのどこに位置するのかを意識してください。
現在のトレンドを判断する方法は、次項で詳しく説明していきます。
株価の推移「3つのトレンド」